「もう知ってるよ。そんな事。」
オレンジ
ロウという親友。
俺にはロウという、親友がいた。
なぜ仲が良いいのか。覚えていない。
『記憶を消された。』
小学校、中学校、高校、大学。ずっと一緒にいた。
もちろん、何かあれば相談するのはロウだった。
中学校の時、下校中に俺はある質問をした。何気ない質問だ。
「ロウは何で俺と一緒にいるんだ?」
「だって、僕、君の事スキだもん~」
そりゃ、好きじゃない奴の所に居ても楽しくはない。俺はそれを聞きたいのではなかったのだが、ロウが新しい話題を振ったので、それ以上は何も言わなかった。
『それ以上言わなくて良かった。あれ以上言うと俺は連れ去られていただろう。』
あとは...高校生の時、俺が殴られた時、庇ってくれた。あの時は親友だからと思っていた。
『本当は違った。俺を無事に連れ去るためだった。』
―――
俺は今、
街灯に照らされた
ちょうど、親友との走馬灯が駆け巡り、ツッコミを入れていた。
俺の事を連れ去って実験でもするんだろうか。
絶対に嫌だ。
だが、プチっと嫌な音と共に肩を掴まれる。
最後に。
「実は僕、人間じゃないんだ。」
「もう知ってるよ。そんな事。」 オレンジ @Orangers
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます