傷つきながらひたすら前へ
- ★★ Very Good!!
陸上競技、その中でも特にスピードを競う種目を選んだ仁美と真矢が、お互いを認め、高め合い、誰よりも大切な存在になり、周りからの悪意とSNSを使った暴力に傷つきながら、"自分たちを認めさせる" ためにひたすら競技に打ち込み続ける――そんな物語。
二人はお互いに対してとにかく正直で、これは立ち直るのが難しいんじゃないかという困難に打ちのめされても絶対に負けないという気迫と覚悟がとても印象的。それだけじゃなくて、関係を深めていく中で交わされる相手への温かい思いと言葉も、同じくらい胸に来ました
目標に向かってまっすぐに駆ける二人の姿が心に残る、とても良い読後感の作品です。