絶体絶命

紫閻-sien-

昼時の公園

お弁当を食べ終えた男性を突然の腹痛が襲う

急いで 近くの公衆トイレに駆け込む


(ふぅー 間に合った) 安堵するが 困ったことに紙がない


「嘘だろ」思わず 独り言を呟く (終わった・・・)


この公園は 昼間でと人気の無いところ

誰かが来る望みが薄い


(詰んだ・・・) スマホを見ると 時刻はPM12:35

ここから会社まで徒歩10分 13時までに戻るとして・・・


と考えていたら 足音と水道の音がする 誰か来たらしい


(助かった) 地獄に仏とはこのこと 大声で助けを呼んでみよう


「おーい 紙が無いんだ 頼む ココに紙を投げ入れてくれ」


独り言を言いながら コチラに向かい誰かが近づいてくる

小声なので何を言ってるかまでは 分からない


隣の個室が開く音がし

スグにトイレットペーパーが男の入ってる個室に投げ入れられた


(いい人でよかった)


と思ったのも束の間


トイレットペーパーには赤いものがベッタリと付いている

よく見ると血だ (どういう事だ)


考える間もなく ドンと強くドアを叩く音と共に


「早く出てこいよ」


急かすように 男の怒鳴り声がドアの向こうからする


【絶対絶命】


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絶体絶命 紫閻-sien- @sien702

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