第五章 トンネルの先へ
そこには蝋燭が点々とあり、中のトンネルとも言える道が見える様になっていた。トンネルの横幅は大体16フィート(約5メートル)高さ6.5フィート(約2メートル)程で蝋燭には火がついていて、道の隅には木の箱や瓦礫、石などがあり下り坂になっている。木の箱にはランプがあり、中にオイルがある事を確認した私はランプにも火をつけた。
私は本当は進まない方がいいのでは無いかと思っている。何故なら、蝋燭に火が付いているからだ。それは誰かがこの先にいる、少なくともここを使っているという証拠に他ならない。普通ならあり得ない事だ、このトンネルの入り口は瓦礫が積もっていて利用できない筈なのに、利用している形跡がある。この事実は普段の私にとって足を止める理由になるのだが、今の私は不安よりも好奇心が勝っているようで、できるだけ音を立てない様にゆっくりとトンネルを進む。変わり映えしない景色は、右へ、左へ、下へと進む。すると少し広い空間へと出た。
そこには、巨大な石板、その周りに群雄割拠する様にあるレリーフ、そしてそれらが取り掛かっている石の台座の上の、薄い光を発する何かがあった。
原初からの招待状 ゆっくり @yukkuri016
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。原初からの招待状の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます