第四章 残骸

 何件かの小屋の様な建物を調査していると、一つだけ妙に中が荒れているものがあった。その荒れ方は人が何か錯乱かして暴れたかの様な荒れ方で、明らかに人為的に感じる。注意深く見てみると床に何かの毛の様な物を見つけた。それは髪の毛の様に黒く細くうねっているが、灰色に変色していると思われる方にかけてだんだんと太くなっている。長さは伸ばしてみれば大体1.2〜2.7インチ(約3〜7センチメートル)程の物がそこら中に落ちている。灰色の変色した様になってる部分が、毛の先だけの物もあれば半分よりも侵食してる様な物もある。非常に興味深いがどこか不気味なものを感じる。それは私がこの様なもの、または現象を知らないからなのだろう。散らかった小屋の中には、一際目立つ瓦礫が積もっているところがある。何故そこが一際目立つかと言うと、そこにだけ光が差し込んでいるからだ。光の方を見てみると、上の階や天井、外の木までもが光の道を開ける様になっている。その穴とも呼べるものは何かに貫かれたからできたようで、穴自体が大体直径9.8フィート(約3メートル)程で、下から何かに貫かれて瓦礫が落ちて積もった様だ。つまり、この瓦礫の下に空間あるということだ。それが事実である事を確かめる為に私は瓦礫を退かすことにした。建物であったであろう瓦礫や、外の木であったであろう物などを退かすとそこには、下に行けそうな仄暗い空間と梯子があった。

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