作者が三分以内に書き上げることに挑戦する物語

空本 青大

挑戦する者

作者には三分以内にやらなければならないことがあった。

それはKAC2024に応募する短編を書き上げることだった―—


……とういうわけで今、こうして書き始めているのだが、すでに二分経っている。

これはもう無理だなと思うので、


うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


ここで三分経過。


というわけで、ここからは完走した感想だが正直申し訳ない気持ちと、情けない気持ちと、浅はかな自分に対する嫌悪感でいっぱいである。


恐らくタイトルで期待した方もいらっしゃるのではないか。

にもかかわらずこの体たらく。

始める前は謎に自信があったのだが、いざ始めてみるとアタフタとしているうちに二分経過。

あ、もう無理……となって水増し作戦に切り替える。

これが上記の奇文の正体である。

どうにか最低ラインである八百文字を達成したが、これを作品と認めていいものか……葛藤した結果、とりあえず後書きのようなもので雑にごまかして、辛うじて作品の形にすることにした。

正直エッセイではなく、フィクションを書きたかったが到底無理だった。


事前に話を考えて、それを三分以内に書き上げることも考えたが、企画として弱いなと感じ、内容も含めて三分以内に収める企画に決めた。

だが、三分はモノを作るにはあまりにも短く……

シンプルに己の実力不足もあるが、加えて牛歩タイピングが致命的だった。

「おっそ……」と声を漏らしてしまったぐらいに我がタイピングは遅かった。

もう一回挑戦しようかとも考えたが、なんかフェアじゃないなと思い、この一発勝負で終了とする。


小説というものはじっくり練り上げ、家を建てるように緻密に組み立てるもの―—

今回のことで学んだことである。

決して、レ〇ブロックを適当に組み立てただけでは、家は完成しないのだ。


勢いだけで突っ走ると、人は盛大に転ぶもの。

自分への戒めとして、この黒歴史の如き作品を投稿しようと思う。

最後に読んでくださった皆様へ。

ありがとうございました。

そしてすみませんでした―—



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

作者が三分以内に書き上げることに挑戦する物語 空本 青大 @Soramoto_Aohiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ