Side T

 ミコには三分以内にやらなければいけないことがあった。


 だから、

 足元に寄ってきたに気を配ることができなかった。



 ***



 みぃちゃん……



 みぃちゃんは、今日も忙しそうだ。


 お仕事のある日は、早く起きて、行っていしまう。

 遅くに帰ってきて、ポチポチしながら寝てしまう。


 ボクは、そんな みいちゃんのジャマをしないように気を付けている。



 今、みぃちゃんは、お湯を入れた。

 

 3分。

 ピ、ピ、ピ、とタイマーをセットした。

 

 3分後。

 みぃちゃんは、カップをもってきて、ここに座るんだ。

 だから、先回りして待ってるね。


 みぃちゃんが ボクを見てくれるとは限らないけど。

 ボクは、いつでも みぃちゃんのこと見ているよ。



 みぃちゃん……




 ***



 この3分を有効に使って、コメントへのお返事を差し上げるんだ。


 寄せられたコメントの一つ一つが嬉しくて。

 それなのに、即レスできていない自分がふがいなくって。

 泣きそうなるのをこらえながら、

 変わりに「にゃあ」と鳴いてみた。


「にゃあ」


 思わず、コメントに入力してしまった。

 お返事にも「にゃ」と書かれてきた。


 ニャンとも平和だな、と思った。


 ふと 足元で いつかの仔猫が泣いていた。


 わたしは、その仔猫のぬいぐるみを抱き上げて、棚に戻した。


 キッチンタイマーが3分経過を知らせるために、けたたましく鳴り響いていた。









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みぃちゃんとボク【KAC20241】 結音(Yuine) @midsummer-violet

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