或る男と女

あるまん

とあるよる

 彼には三分以内にやらなければならないことがあった。


 そう、其れはセンズr


「死ね」

「ギャアアアアアア! 目が、目があああああああああ!!」

 ……彼の両目に何の躊躇もなく二本貫手をした彼女。其れは正確に彼の眼窩を捉え、彼の眼球を抉り取った。そして躊躇なく掌で握り潰す。


「なななな何をするだぁー! 許るさーん!!」

 彼は血塗れな顔で一瞬で回復した眼球を彼女に向け叫ぶが

「……次は耳だ。鼻が良いか?」

「……すいません許してください何でもしますから……」

 ……と言って、隼〇の校しゃをよごした不良の様に縮こまる。


「……でも、幾ら回復するったっていきなり目はないすよ……痛覚はあるんですぜ?」

「貴様が変な事を言うから悪い。全く突入3分前なのに何をほざくと思ったら……」

「姐さんの緊張を少しでも解そうと思ってのジョークじゃないっすか」

「其のジョークが下品過ぎるのだ。不死身だからセクハラ罪が怖くないというのなら、死なない程度に磨り潰す所から……」

「な、何をっ!」

「聞きたいか?」

 縮みあがる貴様と呼ばれた男に無表情で言い放つ姐さんと呼ばれた女。

「よし時間だ、任務遂行後を楽しみにしているがいい。行くぞ……」

「す、磨り潰すのは確定なんですかね……」


 其処で二人は軽口を止め、とある建物の前に走る。

 女は右拳を強く握り、其の先が炎に包まれたかと思うと

「フッ!」

 呼気と共に目の前にあったガラスに突きを入れるっ! インパクトの瞬間厚さ5センチはあろうかというガラスは女の拳大に溶解し、内部に向け粉々に砕け飛び散る!

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」「な、何だ!!」

 中から聞こえる、砕けたガラスで切り潰され悲鳴を上げる男共の声! 男と女は割れた窓から建物内に躍り出た。

「こんにちわー、公社の者です。お預けしていた「荷物」受け取りに来ましたー」

 そんな気の抜ける台詞を放った男は撃たれた銃弾で穴だらけになりながら、荷物の受け取りを開始した。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

或る男と女 あるまん @aruman00

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画