本編2 強豪校の寮ってどんなとこ? その5
食事と今後の話が終わって食堂を出るとヘッドシューターさんに呼び止められた。
「あ、これから部隊ミーティングだけど、あんた初めてだし、ちょっと部隊の方もさ、ルーキーが入るっていうのでその…」
サバサバしているお姉さまにしては歯切れが悪い。それで、なんとなく分かってしまった。
「あー…とりあえず明日どうしたらいいかだけ教えてもらえますか?」
「ごめんね。明日はドンパチの予定入ってないわ。まぁ、向こうさんが攻めてこなければの話。
それで、うちの部隊は狩りの予定なのよ。もともと私の部隊は第一連隊の中でも特殊独立部隊だしね。」
特殊とは諜報や斥候が任務なのだろうか?
「というわけで明日は楽しい原生生物狩りに出かけまーす。イエイイエイ!」
全っ然楽しくない。げんなりしたのが顔に出てたみたいだ。
「だ、大丈夫よ!今まで狩りで死人出してないし。」
それは普通ちょっとづつ昇進して猛者になった者しか第一に所属できないからでは?
「ま、まぁ。明日そんなわけで朝の5時に最上階地上出入口に集合ね!…あっ!言っとけど4時には昇り始めないと間に合わないわよ。」
「え?エレベーターあるじゃないですか?」
そう、壁際にエレベーターらしきものが何基か備わっているのを事前に確認済みなのだ。
ヘッドシューターさんは悪い笑みを浮かべながら
「エレベーターは常に長蛇の列よ。新人に使用権が回ってくると思う?新人は皆、朝から階段ダッシュしてるわ。ま、体力作りの一環と思って頑張んなさい。」
まじかよ…
手をヒラヒラ振りながら去っていくお姉さま。
因みに可愛い子は優しくお願いすると譲ってくれる人も多いそうだ。何だ、このルッキズム!反逆したい。
最後に『寝る前に事務所で野戦装備貰っときなさいよ。朝に回したら遅刻するわよ』と言われたので言われた通り事務所で野戦装備一式を受け取っておく。あの人おかんかな?
羊頭狗肉のベルゼブブ 人の心無いんか? @hitonokokoronainka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。羊頭狗肉のベルゼブブの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます