みそ汁(七)

 おじちゃんは、遺言通り、みそ汁の具になった。

 私とバアバと母ちゃんの三人で、みそ汁を飲んだ。

 バアバが涙を流しながら、おじちゃんの身を殻ごと、ばりばりと食べた。


 母ちゃんによると、おじちゃんの最後の言葉は、「これでおしまい」だった。

 母ちゃんが「勝海舟のパクリね」と言うと、「あの子らしいわね」とバアバが答えた。


 七年後、おじちゃんは、家庭裁判所が失踪の宣告をして、人間としても死んだことになり、相続が開始された。

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Procambarus clarkii 青切 @aogiri

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