電磁氏の個性をふんだんに感じ取れる作品でした。・主人公は過去をきっかけに虚無感、そして「クソ喰らえ」という激情の2つの相反する感情を抱えており、その波が交互に打ち寄せています。それらの燻った感情への答えをこの小説に見ました。・スリリングな疾走、幻想的な背景描写、そしてその心情描写と言えば、「電磁幽体」先生と言うほどに、私の脳みそに刻み込まれました!・走り抜けたその先で主人公が見たモノは何か。私はそれとその結果を尊く思います。是非、その目でこの物語を楽しんで下さい。
電磁幽体先生の別作品「スピード×スピード」と似たような設定でありながら、中身はかなり異なる。青春の鬱屈とした思いをこれでもかと描き出していて、その勢いに圧倒される。混沌として猥雑でありながら、最後は爽やかに終わるのがたまらない。