(いみエモ話)雪のミステリー。昔はかわいいお姉さん、今は日本の悪霊雪だるま♡

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 雪のミステリーも、お姉さんたちから。「お立ち台で踊っている、お姉さんたち」が、今の、働かない日本の爆弾の正体です。それ、わかってる?

  (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

   ☆

 冬は、ミステリー。

 悠久の幻想曲をかなでる、ホワイトスノウだ。

 彼は今、家からもってきた物、道で拾った物、雪かきをして出た雪を使い、雪だるまを作っているところ。

 「子ども時代を、思い出すなあ。寒っ!」

 だれもいないことを、確認。

 雪だるまに、おしっこをかけてみた。

 「どうだ!」

 そうして、持ってきていたはずのハンカチを探す。

 が、見つからない。

 「どこに、落としたんだ?うわ!」

 そういうときこそ、事件が起きるんだよな。

 キラキラと輝く服を着た年上の女性と、会ってしまった。

 「こいつ、バブルのおばさんか?」

 女性に聞こえないようつぶやき、とりあえずは、あいさつ。

 「こ、こんにちは」

 おばさんのほうは、ニヤニヤ。

 「ひひ…。もっともっと、ありのままのあたしと、ぬれましょうよ。男と女の、冬の願いね」

 はあ?

 バブルは、何、言ってるの?

 すぐに走って、帰宅。

 その夜。

 「…ひい!」

 インターホンが鳴らされることもなく、玄関が開いた。

 「あ!」

 玄関先に立っていたのは、朝出会ってしまった、あの、キラキラ輝く生き物!

 「ひひ」

「あ…!」

おばさんの片手には、彼がなくしたはずのハンカチが握りしめられていた。

 いろいろと、変。

 ハンカチが、ぬれているようだったし。

 「ああ、若い子とぬれちゃったわね」

 「え?」

 それに、ハンカチから、カブトムシの汁のようなにおいもしてきた。

 「このハンカチは…。あへ、あへ。じゃあね、坊や?ありがと」

 「え、え?」

 おばさんが、去っていく。まるで、勝ち組高齢者のように。

 翌朝もまた、あたたかい冬のミステリー。

 玄関先に、いろいろな物が落ちていたから。

 バケツ、ほうき、ニンジン、木の棒、ハンカチ…。


 (この話の意味)

 あたたかい冬にとけた、気持ちの悪いミステリー。

 おばさんの握っていたハンカチは、あたたかくぬれていたんだっけ。

 なぜか?

 それは…。

 悪霊の雪だるまから人間の姿になったおばさんが、おしっこでぬれたはだかを、彼のハンカチでふいたからだ。

 「変身少女」

 それって、ある意味、怪談。

 「ひひ…。若い男子が、ありのままのあたしとぬれる…。願いがかなったわあ」

 そうか、そうか。

願いがかなって、良かったな。

 だから、「ありがと」なのか。

だから、満足して、玄関先でとけたのか。

 ふう。

こういうことをさらっと言うTVやネットの司会者がいて、怖い。

 「見てください!お立ち台で、たくさんのお姉さんたちが踊っています!なつかしいバブルな日本は、良いですね!」

 …そうか?

 そのお姉さんたちが、この話に出てきたような、今の日本の悪霊たちになったんだぞ?

 「皆さん!昔の映像を、見てください!昔の日本は、良かったですねえ。どうして、今のようになってしまったんでしょうね?」

 よく、言うよ。

 ハンカチは…。

 さわるのが、怖くなりました。

 エモいなあ。





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