燈
I'me
燈
何かを好きになる事は、幸福な事だと聞きました。幸福とはきっと、温もりに包まれるような、満たされる気の持ちように感じます。好きになる事は、その様なことだと。それなのに何故、私はこんなにも苦しいのでしょうか。なにゆえに、この様に。恋をした時のように痛く、愛してしまった時のように重い。私にとって好きになるということは、苦しみばかりで満たされます。外傷も無く、覆い被さられている事も無い。ただ一向に、胸の奥が痛み、重くめり込むのです。幾度も膝を着き尻を着き、気持ちがこぼれ落ちないよう空を見上げて、胸に手を当てて包むのです。苦しみに満たされているこの気持ち、何故に私は捨てないのでしょう。痛く、重く、煩わしい。苦しい事からは、こんなにも離れたいのに。引き千切れる前に、大切にと大事にして切り離せれば楽なのに。私は、あなたの事が好きなのです。
燈 I'me @ime39
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます