one.

〜♪


微かな音を耳で捉え、×××はそっと、身体を起こす。


どの位寝ていたのだろうか。明るく、ぼやけた景色が見える。


〜♪


そして、何処からか聴こえて来るこの音色。


これは何の音なのだろうか。


理由を問われても上手に答えることは出来ないが、この音に懐かしさを感じる。


安心する様な、それでいて聴く人に不安を与える様な。


〜♪


思い出せない。


こんなに懐かしいのに。


何処で聞いたのかも。


この音が何なのかも。


思い出せないまま、×××は微睡みの中で。


白い闇の様な空虚な光の中で。


独り、______を探すのだろう。






......これは、______から始まる一人の少女の物語。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ファウ魔法国物語 夕流 @yuuru_sorakaze

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る