ペットは人間の所有物。テレビで散々「最後まで面倒を見ましょう」と呼びかけても、捨てられるペットがたくさんいます。それが現実です。振り回されるペットの生活は運任せ。主体性を失うところですが…… 振り回されても、たまには悪くない。そう思えてきます。ペットを飼う家族もそれぞれ魅力的。ちょっと尺が短い、人間視点の話も読みたい、と思わせてくれるくらいに。いい飼い主に拾われたペットは幸せです。この小説がいい人に拾われることを願います。
時間は幸福を担保しない。十年一緒にいても、見知らぬ土地に置いていかれる。しかし悲しみは日常に寄り添い、楽しみは日常を彩らせる。過去は忘れられぬが、しかし今は幸福を味わおう。先のことなど誰にも分からぬ。とりあえず。にゃおにゃおゼリーは美味しい。