第8にゃ♫ 芽吹町のなかぁ~ま
――キラキラッ☆ ちりり~ん♪
首につけたキラッと光る鈴(よく見るとちゃちゃと同じ)を鳴らしながら謎の猫様は、自己紹介を始めた。
「にゃっふ~ん♪ ウチは~この町イチの猫アイドル『ちゃこるん』ですォ♪ 知ってる猫さんもォ! ウチを知らニャイ……知らにゃい? にゃあ、いたら悲しゅうけど……にゃあニャあ(まぁまぁ)、はいっはぁ~い♡ みんにゃ一緒に歌おうヨォヨォ~♪」
(あ、アイドルぅぅ!?)
ホクは驚きを隠せない、あんぐりと開いた口のまま「あ~……」である。
公園のみんな
(にゃふ~!! 最近しゅごしゅぎニャ)
(まってぇーついに、この公園にアイドル!? キタぁー)
「にゃーにゃー! ちゃこるぅーん!! すてきナノだよぉ~」
知的の『ち』の字も感じなくなるくらいに、ミルのテンションはマックス!
「にゃう~! ちゃこちゃこ姉様も仲間ってことにゃ」
「ほぅほぅ……間違ってにゃいないばぁ~♪ ちびにゃん、おりこうリング~にゃにゃってぇ~♪」
やったぁーと嬉しそうに走り回った後、にゃんにゃんはちゃこにひと言。
「ねぇねぇ。ちゃここネェ!!」
「ん~ん~? にゃあにぃ~? 小さなコネコちゃん?」
ちゃちゃと逆向き、左に直角真横ぐらいに首をかしげて、るんる~ん♪ と、答えるちゃこ。
「にゃん! ちゃここネェも『にくきゅう戦士』に入るニャん?」
「にゃの? ……正義の味方。アイドルが戦士!! 悪くニャイニャいねぇ♪ いいにゃあ~! にゃるってぇ~♪」
「「「にゃわぁぁぁぁーーーー!?」」」
(((やるのかぁぁぁーーーー!?)))
「にゃかまぁ~♪ にゃん、わかったのニャ!!」
「にゃん? 何がワカったのかナ?」
なぜか「えっへん!」とポーズをするにゃんにゃんに、不思議そうにミルが首をかしげる。すると衝撃の事実が――ッ!!
「ちゃちゃちゃネェはしっぽっぽ~がニャフーんで」
(にゃ、ニャフーん?)
「ちゃここネェはぁ……」
「ニャるってぇ~?」「どういうことナノですかぁ~?」
ちゃことミルが、なんだろう? と、顔を見合わせていた。すると!
「しっぽぽ~がまぁるくて、モフモフしてるニャの~♪」
「あぁぁ~!!」
「キャー、ウチなんやら、恥ずかしニャ……」
そうだったぁーと、気付いたミル。そして恥ずかしいと頬を赤らめるちゃこ。
こうして、無事に(?)謎の猫ふたにゃん(ふたり)の正体が、うーっすらと見えてきたところで……。
「そこの可愛いコネコちゃん? 謎は解けたのかにゃあ? さぁ~行くにゃんヨォ~『ちゃちゃとちゃこっと♡ ショー』の再開ニャあ~ん♪」
ちゃちゃの掛け声で、再び楽しいショーが始まる。
「ニャニャ~ん♪ フンフン♪ ニャニャって~♪」
「ニャおり~ん♪ ぷぃぷぃ♪ ニャるってぇ~♪」
ノリノリで楽しい歌声が聴こえてくる、もふもふ公園。そしていつの間にか――四丁目のトラとドラ。一丁目のぷくコト、福太郎。その他、町中の猫たちが「にゃんだ、にゃんだ?」と、集まってきていた。
そして、ずっとみんなの事を見守っていた長老が、最後にひと言。
「今日はまた……ニャんとも懐かしい感じじゃな」
「あぁぁ、いつもすみませんッ! 長老ぉ~。はぁー本当、騒がしくて……」
にゃんにゃんの奔放ぶりに心配で、お世話をしすぎて疲れ切ったホクが、長老の言葉に答えた。
「いや、ニャンのニャンの。この
沈む夕日を眩い目で見つめ、物思いにふける長老レオ。
――これからは、にゃんにゃんのようにみんな仲間と言う若き猫が必要じゃ。
その後、夜まで『ちゃちゃとちゃこっと♡ ショー』は、続いた。
◇
【ねこねこデータ】報告書。
番号ろく (街のアイドルちゃこ)
毛色 (薄い茶・黒・白のパステル三毛)
性格 (きゃぴきゃぴ元気いっぱい)
ねこレベル(カリスマ的アイドル猫!)
攻撃スキル(可愛いすぎる猫声で歌い魅了する♪)
隠れスキル(ちゃこっとライブでどんな相手の心をも掴む)
おうち (アイドルなのでナイショ♡)
◇
にゃんにゃん情報♪
☆本日の習得スキル(そっくり猫も見分けるチカラ)
☆
「みんにゃいっくニャーん!! 『愛と平和のにくきゅう戦士! にゃんにゃーん参上ぉぉ!!』にゃっはぁー♪」
これからもにゃんにゃんは覚えたスキルを駆使し、もふもふ公園の平和を守りながら、戦う(?)のでした。
またいつか成長して(笑)、どこかで……逢えますように。
おしまい♪
もふもふ公園ねこ物語~愛と平和のにくきゅう戦士にゃんにゃん~ 菜乃ひめ可 @nakatakana
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