これから地球が滅びます。

@tanuuuuuuuuun

第1話

『あと30分程で到達しょうか。今まさに隕石が地球に向かって落下してきています。隕石の存在に気づいてから約10年。様々な方法で落下回避を試みましたがとうとうかないませんでした。これで世界は滅亡します。皆さんどうか最期のひと時は安らかにお過ごしください。それではさようならさようなら』


僕「よく世界滅亡ものの映画で、滅亡直前のタイミングでテレビ中継してるシーンあるじゃん。」

君「あるね。」

僕「あれって冷静に考えるとおかしいと思うんだよね。」

君「ほう」

僕「だってもういよいよ滅ぶって時に仕事なんてしなくない?好きな人や大切な人と一緒にいたいと思うだろうし。その段階になるともうテレビとかインフラとかは機能してないと思うんだ。」

僕「それなのにあの世界ではテレビも見れるしインフラはそのままになってる。気にしなければいいんだろうけどなんか引っかかっちゃうだよね。」

君「確かに最後のときはあなたと一緒に過ごしたいかな、私は。」

僕「僕だってそうさ。最期は君と一緒に過ごしたい。」

僕「君と夫婦になって、君の夫として最期を迎えたいかな。まぁ、隕石なんて落ちてこずに死ぬのが1番なんだけど」

君「あなたの妻として死ぬってのも悪くないね。私もそれがいいかな。」

君「でも、さっきの映画の世界もあながち間違ってないんじゃない?」

僕「?」

君「彼は最期にキャスターとして死にたいのよ。」

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