1話30秒で読める140字小説集

醍醐兎乙

別人の成り代わり

彼は昔から遅刻が多かった


今でこそ誰かと会う日は

カレンダーの日付に印をつけて

遅刻対策をしているらしい


今日の待ち合わせにも遅刻せず

効果があるものだと感心する



彼から話があると部屋に招かれた


準備が必要らしく部屋で待っていると

壁に掛かったカレンダーが目に入る


今日の日付に印はついていなかった





この話を原案にした短編小説はこちら

https://kakuyomu.jp/works/16818093082271079316/episodes/16818093082271218574

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