『叶えるとは言っていない』/『未完により人生打ち切り』/『第1位は「令和」』/『栄養価は非常に高い』/『俺たちに気が付かない!!これだけいるのに!!』
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『叶えるとは言っていない』
女は明日の試練を突破させてほしいと、神に願った。
試練の結果次第で、経済的に窮地へ陥ってしまうと、必死に訴える。
神は女の必死な願いを聞き、一日怪我をしない体と危機察知の加護を与えた。
翌日の夕方。
女は神に怒りをぶつける。
「算数のテスト全然できなかったじゃん!!」
女のおこづかいは両親によって減らされた。
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『未完により人生打ち切り』
人生の書は付属のペンで書き込んだ願いが実現する本。
そんな本を人から譲り受けた男は、不思議に思いながらも自分の為に使うことにした。
数日後、男が人生の書に願いを書き込んでいると、ペンのインクが無くなり、なにも書けなくなった。
人生の書には、まだページが残っている。
その後、男の姿を見たものは誰もいない。
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『第1位は「令和」』
旅行会社が今年の旅行先ランキングを発表した。
国内は沖縄に根強い人気があり、国外のハワイやグアムと20位付近を競っている。
他星では手近な月や環境の整っている火星がトップ10に食い込み、星間旅行の人気に衰えはない。
そして昨年放送された大河ドラマにより、不動の1位『江戸時代』が僅差で2位に転落した。
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『栄養価は非常に高い』
村人たちは昔から
村の近くにある池に向かって、秘密を吐き出していた。
そうすれば他人に秘密が漏れないと信じており、実際に秘密が漏れた村人はこれまでいなかった。
村が酷い干ばつに襲われた年。
村人たちは話し合い、農地に池の水を利用することに決めた。
秘密をたっぷり含んだ野菜を巡り、村が崩壊するまで、あと3ヶ月。
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『俺たちに気が付かない!!これだけいるのに!!』
女は新居で祖母の形見である手鏡を見ていた。
新居は立地や間取りに対して家賃が安く、女は穴場の物件に入居できたと喜んだ。
しかし、問題なのは祖母の手鏡で、女の祖母はこの手鏡のことを
『声を写す鏡』と呼んでいた。
女は改めて手鏡を見る。
手鏡には、女の顔が見えなくなるほど、無数の声が写っていた。
女に霊感は全くない。
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