第110話 相談事項
「相談させていただきたいことがございます」
と、冒険者ギルドのロビーで僕を待っていたのは、ウォードさん。
特に心当たりはないんだけど、前回は確か『王都武神祭でヴァーミリオン家が八百長するよ』って教えてくれたんだっけか。
ということで、転移魔法でウォードさんといっしょに公爵邸に移動。
相変わらず質素な公爵邸(貴族基準)だ。
◇◇◇
応接室では、ギースさんとエンリケが並んでいた。
何でこの組み合わせ?
「ご主人様、どうしてもお話ししなければならないことがございまして」
エンリケが重い口を開いた。
「普通に話せばいいじゃん」
「いや、それが私の手には負えなくてですね……」
「よい、アランよいじめてやるな。私が話してやろう」
「はあ、聞きますけど。そんなに大ごとなの?」
ちょっと身構える僕。
「ワレンシュタイン侯爵家が冒険者ギルドに依頼を持ち込んだ。『アランを金貨100枚で捕獲しろ』、とな」
「…………」
僕って金貨100枚で捕まえることができるって思われてるの?
ギルドメンバーに仲間を捕まえさせるなんてそんな依頼受けるやつそもそもいんの?
……今まで僕に絡んできた冒険者たちのことを考えたら、いるかもしれないな。
ていうか、ワレンシュタイン侯爵家ってどこの誰?
「ご主人様が廃人に追い込んだ『正義の貴公子』キルシュ=ワレンシュタインのことです。聖女様に治療を依頼したが失敗したようで、ご主人様を捕まえて治させようと」
エンリケが答えた。
さすがにその恥ずかしい二つ名で思いだしたぞ。
神槍でわからせた奴か。
結局現実を見ることがてきなかったんだね。
歯ごたえもなかったしよくあるトラブルだから忘れてた。
「…………。それでだ、ギルドとして当然そんな依頼は断った。だが、グランドマスターが個人的にその依頼を受けたのだ」
「は? ギルドは何してたのさ? グランドマスターが個人的に受けた、ってそれでこれから襲われる僕が納得するとでも? 止めなよ」
「ひぃっ‼︎」
エンリケの顔が真っ青になり今にも倒れそうだ。
「だからエンリケは私のところに相談にきたというわけだ。エンリケが冒険者ギルドのコネを総動員してウォードに接触して『冒険者ギルドが壊滅します』と訴えてきたときはさすがの私も驚いたぞ。だから、殺気を振りまくでない」
「ひいいっ、許してくださいぃ……。死にたくないぃ……」
「エンリケはグランドマスターの独断で冒険者ギルドが壊滅するのは避けたくてな。私も同じ意見だ。グランドマスターは『戦神』と呼ばれるほどの強者だが、はっきり言って力自慢をしたいだけで何も考えていないはた迷惑なやつでしかない。そのとばっちりで冒険者ギルドを崩壊させるのは防ぎたい」
◇◇◇◇◇◇
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】【疾風迅雷】【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】【謙虚】【ヘブンズゲート】【ニンジャマスター】【雄弁】【真理の究明者】【アビスの囁き】【超直感】【槍神】
ランク:オリハルコン
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ハズレスキルと言われ虐げられてましたが転生に気がついてからは自由気ままに生きていきます! 気まぐれ @kimagureru
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