第4話

真っ白な雪が振り続ける、永遠の冬となってしまった星から一隻の小さな宇宙船が宇宙へと旅立った。


操縦士となる男は最後までこの星に戻る事を友との約束にしていたが…本心ではずっと前から悟っていた。


自分はきっと宇宙のどこかで果てるだろう。


それこそ名もなき、星の爆発のように誰にも知られず、ひっそりと。


ただそれでもよかった。


抗わず、眠るように死を待つなんてごめんだ。


矛盾した言葉だが、死を理解していても尚、生には最後までしがみついていたい。


『頑張れよ。お前が頑張ってる間、俺等はゆっくり寝させて貰うわ』


『まぁ意外と快適そうだしな、ポッドの中。見ろよ、ふかふかじゃん』


宇宙船はどこまでも、どこまでも駆けていく。


大気圏を越え、まだ見ぬ宇宙の先へと。


いずれは暗闇に消えていく男は気付いただろうか。


‐ポッドの中で眠り、永遠に起きるはずのない友人らの目に一筋の涙が光っていたことに。


もちろん、生理現象と片付けてしまえば、ロマンティックな話は終わりだ。


しかしこれはロマンあふれる宇宙へ飛び立ち、希望を探しにいった男の物語。


最後くらい物語のように終わらせてくれても…バチは当たらないだろう。






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宇宙の輝き @runa79

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