第4話 スタッフにとっていい職場とは〜定時で帰ろう
最後に、利用者さんにとって、という視点で、話を進めてきたが、スタッフに対しての、セクハラ、パワハラ、モラハラも当然NGだ。
そしてドラマ「理不尽にも程がある」で歌われていたように「定時で帰ろう」を推奨している。
なぜなら、僕が定時で帰りたいし、定時で帰るからだ。
僕が率先して定時で帰る。スタッフより先に帰る。スタッフに鍵を閉めてもらう。それによって、スタッフも早く帰りやすい。
以前、僕は、22時頃まで残業していた。それも毎日。
スタッフには、定時で帰ってと言っていたが、スタッフが帰るのは定時を30分ほど過ぎたくらいだった。
そう。僕は、反省した。
そして2024年になってから、もう5時55分頃にはPCをシャットダウンし机の上を片付けるなど帰る準備を始め、6時きっかりには席を立つようにした。
いい雰囲気も悪い雰囲気も作るのは、オーナーであり管理者である自分なのだ。口先だけじゃダメだ。大事なのは行動だ。
一応、これまでも帰りやすい空気。休みやすい空気を作ってきたつもりだ。
スタッフには、家族との時間を大事にしてほしい。
だから、自分も子供の学校の行事などのイベントは必ず事業所を休んで参加する。
だから、スタッフも学校の行事や、子供の傷病で休む。
正社員は、僕以外に2人、パートタイムが3人。パートタイム3人でフルタイム2人分の計算になっている。
日本の福祉は、長い間、誰かの犠牲の上に成り立っていると言われてきた。
誰かが犠牲になるのではなく、利用者さんもスタッフもオーナーである自分もハッピーな事業所。それを作ることに僕は成功していると思う。
僕は、そんなに難しいことはしていないと思う。
誰でも真似できることだと思っている。
だから、真似してほしい。
関わった人みんなが幸せになる事業。
僕は、福祉の会社を立ち上げる時、その理想を追っていたわけではない。
ただ、必死で目の前のことをやってきた。
特別な能力があったわけでもないし、特別なことをしたわけでもない。
ただ、目の前のことを一つずつコツコツやってきたという自信はある。
この話をしたら、ある利用者さんに言われた。
「松下幸之助が言ってるんですけど。当たり前のことを当たり前にできたら、それはすごく仕事ができるってことだ。例えば、報告連絡相談。時間を守る。全部できたらすごい人になれます。松下幸之助の言葉を入社式で読み上げる役をやったことがあって・・」
僕は知らぬ間に、松下幸之助の言葉を実践していたらしい。
そんな大したことはしていないと思うので、利用者さんにそう言われるとちょっと気恥ずかしい。
でも、松下幸之助の教えが誰にも真似できないすごいことだったら、新入社員に入社式で読み上げさせたりしないだろう。誰でも努力すれば到達できることだから、広く受け入れられてるんだと思う。
だから、これを読んでいる病気や障害のある方も、これから福祉施設を開業しようとしている人も、目の前のことをコツコツとを諦めずに続けてほしいと思っている。
【福祉のお仕事】いい支援とは?〜「不適切にも程がある」を視聴して 萩野吉保 @hagino_y
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