• マイページ
  • 小説を探す
  • ネクスト
  • 書籍化作品
KADOKAWA Group
  • ログイン
  • 新規登録(無料)
内部温度 ―PNK-02型の場合―

内部温度 ―PNK-02型の場合―

祐里

おすすめレビュー

★で称える
★★★
★111
39人が評価しました
本文あり
日付が新しい順

本文ありのおすすめレビュー

  • 脳幹 まこと
    454件の
    レビューを投稿
    ★★★ Excellent!!!

    秀逸な表現によって描かれる情愛のカタチ


     PNK-02は主人の世話をする旧型のアンドロイド。
     他の人造人間と違って、神経も感情も搭載されていない、完全な機械の人形である。

     ある日、愛情深い主人から「彼自身の過去」を贈られたことで、彼女の演算結果は予想外な挙動を示し始める。

    ・

     こういうのに弱いのは重々承知の上で読んだのだが、やはりやられてしまった。

     不器用ながら紡がれていく愛。

     態度こそ冷淡だが、自分の変化に戸惑いながら、プログラムの外に向かって実行していく感覚が描かれている。

     この作品のタイトルになっている「内部温度」の使い方も素晴らしい。
     読者が想定していたパターンを超えてくると同時に、PNK-02に生まれた複雑な情報を表現されていた。

     こういうのに弱い方に強くオススメしたい。「これだよ」と思うはずだ。

    • 2024年2月18日 16:42