死神から式神へ

第1話 死神はクビになりました

「それで、これからどうするの？」

「……わかりません。もう死神はクビになりました。トホホホ」

「ドジ踏むからよ」

「だ、誰のせいですか！　天霧吹雪さん！」

「ハハハ、しかしちょっと気の毒だな」

「そうでしょ！　何とかしてください、星章太郎先生」

「そしたらどうだろう、吹雪の助手にでもなるか？」

「「ええっ⁉」」

「悪くないだろ？　アシスタント、いや使い魔、いや日本風に式神かな？」

「……そんな無茶な……カンベンしてください」

「な、なによ！　ワタシの式神では不満？」

「いえいえ……滅相もないです、ハイ」

「よし、決まりだな。えーと名前を付けて保存だな。うーん、式部でどうだ？」

「式部？　いいわねえ。苗字は……そうねえ村崎でどうかしら？」

「村崎式部か！　ハハハ、いいじゃないか、アハハハ！」

「……まったくもう他人事だと思って……」

「まあとにかくヨロシクね。村崎式部さん！」

「はあ、こちらこそ……トホホホ」

　こうしてクビになった元死神さんは天霧吹雪の式神になりましたとさ。メデタシメデタシ……。