SSRカードを、手にいれろ!オークションに、勝て!気になるレビューの続きは、何?

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 SSRなミステリー。SSRカードのオークションで買ったら、ようやく、あの言葉の続きを知ることができたぞ!

「救われない…」

 とある男が、 へこんでいた。

 「人材不足な日本だっていうのに、無職!このミステリーな生活は、何だ?」

 そんな男の見つめるネットのオークション画面だけは、元気。

 「さあ、さあ!ネットコイン28万、28万ですよ!それ以上の額を出せる人は、いませんか?」

 AI競売員の「競り売り君」が叫び、画面を見つめる男の目に、漫画のような炎が宿る。

 「28万、上等だ!払ってやる!負けてたまるか!」

 目当ての物が、これ。

 「SSR(スーパースペシャルレア)のトレーディングカード」

 オークションのレビュー(感想、意見)欄の中に謎の書き込みを見つけ、燃えていた。

 「○月×日、このオークションで、魔法がかけられた、高値の SSRカードが出品されるだろう。それを手にできた者は、×××」

 文の最後は、ぼかし。

 これは、気になる。

 「あの言葉の続きは、何だ?28万3000!」

 男がクリックすると、だれかがやり返してきた。

 「…何?28万5000?」

 男も、反撃。

 「28万8000」

 「28万9000」

 「…まだ、上がるのか?」

「29万」

 「…う。でも、勝ちたい!手にいれたい!」

「29万1000」

 「29万2000」

ここでついに、男がほえた!

 「30万だ!」

 スカウターで戦闘力を知る、あの漫画みたいだな。

 「他に、いませんか?いなければ…終了とします!」

 「競り売り君」が言って、場がフリーズ。

 男の勝ち。

 目当ての SSRカードは、男の物となった。

 「…俺と競い合った人って、どういう人なんだろうな?」

出品元のトレーディングカード屋を、直接訪れてみた。

 「君か」

 その店の店長は、面白いことを言う。

 「私はね。心の底から燃える人に、次の店長をやってほしくてねぇ。どうかな?君こそが、ふさわしいと思うんだが」

 何と、幸運!

レビューが、思い出される。

「…そのカードを手にできた者は、×××」

 レビューのその続きは、こんな感じだったんじゃないか?

 「…救いを手に入れるだろう。仕事が見つかるという、意味で」

 たぶんね。

 後で、本人に聞いてみた。

「店長?ネットオークションで俺と競り合ったり、謎のレビューを投稿したのって、店長なんじゃないですか?」

 店長は、「フ…」と笑んだだけだった。






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