第8話
紫の実に、赤い萼
これを見て、なぜか
鬼灯の実と
別の植物を
取り違えていた
幼い日を
思い出す
鬼灯だと思い込んでいたわたしは
一緒に遊んでいたお友達に
鬼灯の実を揉んで
種だけ出すと
皮を鳴らして
遊ぶことが出来るのだと
自慢げだった
結局間違いだったことに気が付いたのは
だいぶ後のことだった
子供のころは
毎年、お盆(旧盆)になると
祖母の家に先祖供養に行くのだが
お供えの鬼灯が
なんとも心惹かれるものがあって
いつも成功しないのだけど
鬼灯遊びに
チャレンジしていた
子どものころは
毎年、親族が集まって
お彼岸、お盆、命日と
きちんと供養していたものでした
わたしは、お坊さんの叩く木魚と御鈴のタイミングが妙につぼで
不謹慎ですが、笑いをこらえるのに、苦労しました
大人たちは、なにがそんなに可笑しいのか不思議そうでしたが
私自身も、いま思い出すとなぞです
いずれまた…
ウシガエルがいびきを掻く晩に蟇蛙がぽぅと鳴く あしはらあだこ @ashiharaadako
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