第7話

沈丁花じんちょうげの香

私の好きな花

昼間は気づかなかったのに

仕事帰りの民家の前で気づいた


家の近くの公園にも

あるのだけれど

こちらは

まだ咲いていないみたい


好きな花は

他にもいろいろあるけれど

自分で植物を育てたという経験がない


金木犀・チューリップ・ほたるぶくろ・すみれ・桜


どんな花でも皆かわいいのだけれど

私にはどうやら

何かを育てるということに

向いていないらしく

金魚を飼ってみても

犬を飼ってみても

リンドウを育てようとしたときも

初めのうちこそ

世話をするのだけれど

そのうち

他の人任せになる


仕事をしていて気が付いたのは

子育てや

何かを育てた経験のある人と

そうでない人では

指導の仕方に

差があるということ


明らかに

前者の方が

納得のいく

指導と鞭撻べんたつだった


自分が指導者になりたいわけではないのだが

せめて

人に接するときに

あいての立場も考えられる

言動ができるようになりたいものである

なにせ

一点集中型で

周りへの気配りが

おろそかになるから

フォローされるだけでなく

フォローできる人になりたい


                     いずれまた…

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