私は

ガメガメ

本文

「いつだって私はモブキャラなのだ。」


突如として脳内を駆け巡るこういった考えは何も今さっきから思い始めたことなどでは無い。


私が何かをしようと、もしくはしている最中にふらふらと思い上がってきては、瞬く間に私の心を支配してしまうのだ。


駅のホームに一人取り残されている私を強い横風が襲う。


見えていたはずの向かいの駅のホームが一瞬見えなくなったかと思えば数秒後には元の風景に戻る。


颯爽とかけ抜けていく特急電車を見送りながら、この何の変哲もない人生に幕を下ろそう、下ろしてしまいたいと考える。


別段なにか当てがあって家を飛び出してきた訳でもないので、ただ最寄り駅のホームで1本、また1本と電車が過ぎ去るのを見ていた。


しかし同時に電車がすぎる度に、しまったと感じるのである。


次が来たら、次が来たらと考えはするが結局その「次」とやからが来ることはなかった。


私の人生はこういうことの連続なのだろうか。


こういうことが連続して気づいたら最期を迎えている。


私の一生とはそういうものなのだろうか。


そして仮にこれが事実であるなら、人生とは本当に「儚く尊いもの」だろうか。


勿論、皆が皆そうではないと分かっている。


これはあくまでも「私の人生」においての話。

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私は ガメガメ @jinchan3636

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