最終話 国際恋愛を終えて

振り返ってみると正式に付き合った外国人彼女はそれほど多くない。


タイ人のオーさん、韓国人のキム、メキシコ人のカリーナ、そして今の妻。


他の女性とは付き合っていたと言っていいのか境界線が曖昧でなんとも言えない。


しかし、それなりに色んな国の女性と本当に色々な経験をしてきた。


今回書かなかったものの、中東ではKpop好きな若い女の子たちに逆ナンされることもあった(若すぎて流石に手を出さなかったけど)。


シリア人の女性とも一悶着あった。


彼女は正規の仕事を持っていたが、出会ってすぐに失業していた挙句、既婚男性と不倫をしていた。


ちゃんとしたパートナーを探していたが結構な尻軽で少しでも気に入った男性とは誰とでもやっていて、僕も誘われたが断ったら謎にブチ切れられた。


他にもフィリピン人やマレーシア人、ポーランド人とも色々あった。


ここには書かなかったこと、書けなかったこともたくさんある。


それを考えると本当に世界中の女性と良い出会い、悪い出会いあった。


その中で初めてヴィーガンの人に出会ったり、ゲイやバイセクシャルな人と出会ったり、欧米人の中にも内気な人がいること、逆にパーティなどという日本にいたら僕には縁のなかったことを経験したり、広い世界を垣間見ることができたことは大きな経験だった。


言葉や文化の違いなんて細かく覚えていられないほど、僕にとっては些細な問題ばかりだったが、そうは言ってもやはりコミュニケーションそのものは難しかった。


人の気持ちはあまり考えないではっきり物事を言われることは辛かったし、海外女性の嫉妬深さは大体の女性に共通して僕には難しい問題だった。


日本人女性とあまりお付き合い経験がないため、違いはわからないものの、少なくとももう少し協調性や気遣いがあってほしかったと願ったことは多々あるし、今でもそうだ。


結局僕は、カリーナと別れた後に出会ったとある国の女性と結婚した。


日本食が好きと言っていたが、いざ結婚してみると日本食は基本的に嫌いだと言う。


アニメや漫画文化を子どもっぽいと嫌い、人を簡単にバカにする。


気遣いや思いやりはなく、我が道をいく女性だ。


僕のあそこのサイズが嫌いなため、僕らはレス状態にある。


これまでの性生活と比べると天と地の差で笑える。


それでもやっぱりゴムなし派の妻。


世界でゴムなし人気はどこから来るのか不思議である。


大体みんなピルだけで良しとしている。


でもだからといって中に出していいわけではなく、中に出すと大抵怒られるし、外に出すよう注意される。


また、ピルを飲んでいてもきちんとコンドームを用意してる人やコンドームをつけるように言う人もいる。


だからこれを読んだからと言って、外国人と生で中に出していいと誤解しないでほしい。


幸い僕はこれまで何も問題がなかったが、リスク管理は基本中の基本だ。


ただ僕は騎乗位派で、真剣交際していた人や逆に超カジュアルな場合で相性が良かった時、女性の方からどかないという選択肢があった。


つまり女性の方から中出しを受け入れられたことになる。


これを勘違いしてほしくないし、ピルを飲まずに妊娠して賠償責任を負わされることもある。


僕は幸い妊娠させることもなかった。


幸いというか、結構中に出したことがあるので、自分の精子が健康かどうか心配になっているくらいだ。


しかしまあ、とりあえず、よく何もなかったな、と振り返って改めて安堵している。



僕はSNSに蔓延るナンパ師が大嫌いだ。


女性を物としか見ていないあのやり方、話し方は嫌いだ。


でも振り返ってみて、やっていることは実はあまり変わらないのかもしれないと思うと少し自分が情けなくも思う。


結局なんで国際恋愛をしたかったのかといえば、日本にいるよりモテる気がするという根拠のない自信と自分に酔っていたのだ。あるいは、ただただ美人との出会いを求めていただけである。


世界こそ広がったものの、この恋愛経験が僕を幸せにしたのかといえば、そうではない。


ずっと、辛かった。


僕にとっては些細な事、例えば他の女性の写真を見ているだけで嫉妬されたり、遠距離を理由に関係性が途切れたり、言いたいことをうまく伝えきれなかったり。


美女とのデートをステータスのように感じたこともあったが、続かない関係性に嫌気もさしていた。


長続きしなかったから、自分の問題点も女性への接し方も学ばなかった。


日本で日本出身の女性と真面目に付き合うことができていたら、今とはだいぶ違う人生を送っていたことは間違いない。


今の妻にも、これまで付き合ってきた人にも言われたことがある。


「あなたには典型的な日本人女性がお似合いよ」


そんな経験を一度でもきちんとしておくべきだったのかもしれない。


今、僕は少し後悔をしている。

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