完璧な人間なんていない。完璧な子育てをできる親ももちろん存在しない。

自分の息子がいじめなんてやってたらそりゃショックだよなぁ、と主人公に同情しました。

殴るのも無理はない。

主人公が自分を昔いじめてきた奴をも息子と向き合うための糧としているところに「偉いな」と感心もしました。

ラストの息子が正義感が溢れているのは立派だけど解決方法に暴力的行為を含んでいる狂犬となっているところが「やっぱり自分が父親に殴られて改心してるから、それが反映されているんだろうなぁ」と体験って人格形成で重要な要因だしなとリアルでした。

重いテーマですが読みやすいですし、お子さんを持つ親御さんに「考えるきっかけ」として読んでもらえるといいなと思います。

「まさかうちの子がそんなことするわけがない」と思うでしょうが、どんな物事でも可能性がゼロっていうのはありえないわけで、「もしも」を考えるのは無駄ではないはずです。

もちろん親という立場にない方でも「いじめ」という問題にかかわりのない人などいないし、沢山の方に読んで欲しいですね。

最後に作者様へ。
執筆お疲れさまでした。
重いテーマに果敢に挑まれたことに称賛を送ります。

立春を迎えこれから暖かくなっていくとはいえまだ寒いですし、体調管理にお気を付けください。
お互いに元気にカクヨムライフを送って行けますように。

では、失礼いたしました。

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