不思議遊戯、安倍春樹の千年扉、最後の決戦2
千年前、最後の決戦、、、平安時代、2、
その時、、焔と如月が、、大きな声で
「晴明様、、春樹、、鬼達が動いたわよ」
「ほほ~、、やっぱり大江山の方か、、鬼を向かい撃つぞ、、、」
幻も鶴瓶も、、、
「今度こそは、鬼を全滅させるぞ、、、」
「おいらが、、後方から、みんなの回復を、全面にやるから、安心して戦ってくれ」
如月が、鶴瓶に、、
「ほほ~、、鶴瓶、、、私の妖力もフルに回復してくれるのか、、頼もしいな」
「えっ、、如月様の妖力、フル回復は、無理です、、おいらの妖力が、無くなってしまうじゃないか、、、」
如月は、ニコッと笑って、、、
「どうせ、、お前じゃ、、鬼を1人も倒せないから良いじゃないか」
「、、、、、ああ、、、そうですよ、」
晴明は、春樹に向かって、、、
「春樹、、すまないが、私に手を貸してくれ、、この平安の都を鬼から守っていただけないか、、」
「はい、、ご先祖様、、あっ、晴明様、、、喜んでお手伝いします、、、」
そこには晴明の弟子の陰陽師達が3~4人
あわてて来て、、、
「晴明様、、今ほど、源頼光様より、命を受け、渡辺綱様、四天王が大江山に現れた鬼の退治に向かったそうです、、」
「そうか、、綱殿達も動いたか、、、」
焔、幻、鶴瓶は、身震いをした、、、
「昨日と同じね、、今度は失敗は許されないわよ、、、」
「ああ、、四天王はともかく、、ただの武士では鬼に敵う訳がない」
「四天王と晴明様、だけしか、おいらは、回復出来ないぞ」
春樹は、凄いなと思った、、、
「歴史の教科書で見た、武将達だ、源頼光を始め、、四天王、、渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武、、だろう、、鬼退治、土蜘蛛退治で有名だよな、、、えっ、待てよ、」
春樹は小さな声で、焔に聞いた、、、
「あの~、、焔、、良いかな、、」
焔は、ニコッと笑って、、
「何よ、、これから決戦なのよ、、怖じ気づいたの、、」
「違うよ、、この決戦で、俺が鬼退治したら、まさか歴史の教科書に載るのか」
「えっ、、そんな事を考えていたの」
春樹は、困った顔で、、、
「まずいだろう、、平成時代の俺が、平安時代で活躍するのは、、」
「大丈夫よ、、今までも歴史上の人物と関わって来たけど、歴史の教科書には春樹の事は記載されていないでしょう」
春樹は、納得して、、、
「そう言えば、そうだな、、、」
「千年扉を使って元の時代に戻ると、妖力を持たない人の記憶は消えてしまうのよ、、、晴明様は、たぶん、覚えているけど、、言わないはずよ、、、」
「じゃあ、、良かったよ、、平安時代に安倍春樹が活躍したなんて記載されたらおかしいから、、、」
晴明の弟子達が、春樹と如月を見て、、
「晴明様、、焔様達は知っていますが、、あの、2人は、どちら様ですか、、」
春樹は、、晴明様の弟子達も、焔達が見えることに驚いた
晴明は、ニコニコと笑顔で、、、
「ああ、、こちらは如月様だぞ、、今回お手伝いいただく、、失礼の無いようにな、、」
晴明の弟子達は驚き、、、
「えっ、、晴明様が話しておられた、あの、四神の如月様ですか、、これは心強い」
晴明は、春樹を見て、弟子達に、、、
「このお方は、、私の子孫で、阿倍春樹殿だ、、未来より来てくれた」
晴明の弟子は、もっと驚き、春樹を見た
「え~、、未来から来た、、どうやって、
まさか晴明様の家宝の、、、千年扉を使えるのか、」
晴明はまた、ニコニコと笑顔で
「そうだ、千年扉で来てくれたぞ」
「凄い妖力がないとつかえないはずだが、、、、、さすが、晴明様の子孫、、、じゃ、、凄い陰陽師なのですね、、」
「、、、、あの~、、ちがい、、、、」
春樹の言葉を遮るように、如月が、、、
「そうだ、、晴明にも匹敵するような、凄い陰陽師だぞ、、」
晴明は、弟子達に、、、
「私達もすぐに、大江山に向かうぞ、他の弟子達に中庭に来るように伝えてくれ」
「はい、、晴明様、、、おい、急いで伝達するぞ、、、」
しばらくすると、10人程の晴明の弟子の陰陽師達が中庭に集まった
先ほどの、3名の弟子から聞いたのか、陰陽師達が如月と春樹をじっと見ていた、、
すると晴明が、弟子達に、、、
「今日が、鬼との戦いの最後にするぞ、、、皆さん、覚悟はよろしいですね、、」
「おう~、、、」
晴明が、春樹に、、、
「春樹、、大江山まで霊道を作ってもらえないか、、よろしく頼む、、」
「あっ、はい、、、」
春樹は、妖気を上げて、、空に五芒星を描き、妖術を唱えた
「陰陽道、妖術、、空間の狭間、、、大江山近く、、、」
晴明の屋敷の、中庭の空間に大きな霊道の穴が開いた、、、
晴明の弟子達は、驚き、、、
「おう~、、凄い、、晴明様しか使えない陰陽道妖術、、霊道を作れるのか、、」
「さあ、、最後の決戦に行くぞ、、、」
大江山の、死闘の始まり、、、
春樹達に、続いて、晴明や弟子達も、霊道の中に入って行った
晴明は、霊道の大きさに驚き、、
「ほう~、、春樹、、私の霊道よりも広いな、、妖力は、少し春樹の方が上かも知れないぞ、、、」
それを聞いた、弟子達は、、、
「おい、、晴明様が、自分より、妖力が上だと言っているぞ、、、」
「、、、信じられない、、、」
霊道は、歩くとすぐに出口が見えた、、、
晴明は、更に驚き、、、
「霊道の移動が短いと言う事は、術者の能力が高いと言う事だ、、、」
春樹達が、霊道から出ると、、
目の前には、大江山が見えた、、
近くには、鎮守府(ちんじゅふ)から依頼を受けた、300近くの武士達がいた
武士達は、、急に現れた春樹達を見て後ずさりをしたが、晴明の顔を見て安心したのか、近ずくと、、、深々とお辞儀をして、、
1人の、武将が晴明の前で膝まずき、、
「晴明様、、ご苦労様です、、源頼光様、、四天王様達は、西の方から攻めてくる鬼達に対抗するために、そちらに向かっています、、」
もう1人の、武将が、、、
「源頼光様から、晴明様には東から攻めてくる鬼を退治してくれと伝言を頼まれました、絶対に、京の都、、平城京に鬼を侵入させないで下さいと言われました、、、」
晴明は、ニコッと笑って、、、
「そうか、大江山、東側だな、わかった、、まあ、鬼の大将、酒呑童子、、茨木童子が別れて攻めてくるつもりだろう」
武士達は、晴明の周りの人数に戸惑い、、
「晴明様、、陰陽師は、全員で13名だけですか、、、鬼は、千体ほどいるみたいですが、、それに、女性の陰陽師もいるみたいですね、、大丈夫ですか」
春樹は、思った、、、
「あっ、そうか、武士達には焔達が見えないんだ、、確かに千体相手にこの人数じゃ不安になるよな、、、まあ、如月様の本当の正体は言えないもんな、、驚くし、、」
晴明は、ニコッと笑って、、、
「安心してくれ、、少数精鋭だ、、とんでもない陰陽師が私の他に5人いるぞ、特にこの方2人は、四天王よりも強いぞ、、」
晴明は、如月と春樹を指差した、、、
如月は、ニコッと笑って、、、
「鬼か、、あんなの私の相手にはならないわ、、大江山ごと、焼き払ってやろうか」
晴明は、困った顔で、、、
「如月様、、ダメですよ、それじゃあ、人間にも被害がでますよ、、、」
「あ~あ、、まどろっこしい、、1番、簡単なのに」
晴明は、ニコッと笑って、、
「皆さん、、この様に凄い術者です、安心してください、、陰陽師の中には回復の妖術にも長けている者がいます、頼ってください」
武士達は、安心したように
「はい、、信じています、、よろしくお願いいたします、、、」
晴明は、、ゆっくりと、大江山の東側に向かって歩き始めた、、、
「さあ、、みなさん、行きますよ、、、」
全員、大江山の東側に向かって歩き始めた
すると、鶴瓶がニコニコと笑って
「幻、、焔、、晴明様が言った、優秀な陰陽師が5人いると言っただろう、、あれは、、おいら達の事だよな、、」
「そうね、、、」
玄は、少し戸惑って、、、
「そうだと、良いけど、俺達は、陰陽師じゃないからな、、妖術は使えるけど」
焔は、幻に向かってニコッと笑って、、
「幻、、、物事は良い方に思った方が良いじゃない、、、晴明様はそれだけ私達を信頼してるのよ」
「ああ、、そう思うよ、、千年も優秀な陰陽師を探したんだから、、、」
「そうそう、、おいら達は長い間この日の為に頑張って来たんだから、、」
しばらく歩くと、大江山の東側の麓に着いた
「さてと、、如月様、、焔、、春樹、、鬼の妖気は感じられるか、、、」
「晴明、、お主も、薄々感じているだろう、約500体の鬼達が、待ち構えているぞ、、どうする、、先制攻撃を食らわすか、、どうする晴明、、、」
晴明は、少し考えると、、、
「そうですね、、如月の妖術の威力だと、、分散される前に、一気に敵の中心を狙ったら、かなりの痛手を与えることが出来ますね、、分散した鬼達は、私達で倒しましょう、、、」
如月様の最大奥義、、、、
如月は、ニコッと笑って、、、
「そうか、、私は細かい攻撃は苦手でな、、じゃあ、、先制攻撃を食らわすか」
如月が、、大きく息を吸うと、、呪文を唱えた、、、、
「妖術、、、阿修羅の閃光、、、」
夜空に、大きな稲光の塊が集まり、、次の瞬間、鬼達に向かって放たれた、、、
大地は揺れ、、物凄い爆風と共に、鬼達が吹き飛ばされた、、、
この、様子に、武士達は驚いて、声もでなかった、、、しばらくして、、
「おい、、あの女性は、ただの陰陽師じゃないぞ、、あれだけの妖術、使えるわけがないぞ、、、凄い、、、」
「見ろ、鬼達があわてふためいているぞ」
「あれで、半分の鬼達が消滅したぞ」
残った鬼達は、、春樹達に気がつき、、怒り狂った、、、
鬼達が、、春樹達に向かって、、攻めてきた
晴明は、如月にニコッと笑いかけると
「さてと、、如月様は、ちょとお休みください、、敵味方、いり交えての戦いで、、如月様の妖術では、味方も倒してしまい兼ねないですから、、、」
「ああ、、わかっているよ、、晴明、、後は焔達と回復側に廻る様にするから」
鬼達の後ろの方に、ひときは大きな鬼が見えた、、、
すると、焔達が、、、
「如月様、、晴明様、、あれは、鬼の大将、酒呑童子ですか、、」
すると、如月が、、おもしろくなさそうに
「なんだ、、東側は、ハズレだな、、じゃあ、西側に鬼の大将酒呑童子がいるのか」
「えっ、、如月様、、じゃあ、あの大きな鬼は、、、」
「焔、、茨木童子だよ、、まあ、あれでも、相当強いぞ、、、私の、一撃にも耐えるとは大したものだ、、もう一発放てば、、倒せるのに、、春樹を巻き込むから無理だわ」
「もう、、如月様、、春樹だけじゃないでしょう、、私達もただでは済まないわよ」
鶴瓶は、如月に聞こえない声で呟いた、、
「少しは、周りの事も、考えて行動してくれよ、、」
「ええと、、鶴瓶、、何か言ったか」
「いえ、、、めっそうもない、、何も言っていません、、」
幻は、、呆れて、、、
「鶴瓶、、お前、1回封印された方がいいな、、全然、反省していない」
すると、焔が、晴明に、、、
「晴明様、、昨日は、あの、茨木童子は見ませんでしたが、、どんな、鬼なのですか」
晴明は、険しい顔で、、、
「茨木童子か、、焔、、あいつは回復が異常に早い、昨日、渡辺綱殿が右腕を切り落としたのに、もう、回復している、、それでも渡辺綱殿は倒すことが出来なかった」
「じゃあ、、昨日倒した鬼もあいつが復活させたの、、じゃあ、あいつを倒さないと、、ダメなのね」
「ああ、、酒呑童子よりは攻撃力が落ちるけど、妖術や回復術は全然上だよ、、昨日は2人同時だから、手に負えなかった、、お互いに大勢の犠牲が出た、、」
すると、焔が、、、
「じゃあ、今夜は、先に茨木童子を倒してしまえば、他の鬼達は、復活する事が出来ないのね、、、、春樹、、聞いたでしょう、、、わかったの、、」
春樹は、うなずくと、、、
「わかったよ、、」
晴明は、ニコッと笑って、春樹に、、
「じゃあ、、春樹、、私と春樹で、全力で、茨木童子を倒そう、、、、焔達やみんなは、他の鬼達を倒してくれ、、」
鬼達は大きなこん棒を振りかざして攻めて来た、、、
茨木童子は、後ろの方で構えていた、、
茨木童子、、との最終決戦、、、
幻と、、晴明の弟子の陰陽師達は、、攻撃の妖術を放ち、、鬼達に攻撃した、、、
鎮守府から依頼された武士達達も、、刀を抜き、、対応した、、
焔は、みんなの後ろから、、防御力の妖術をかけた、、、鶴瓶もまた、妖具を使い、回復力を高めた、、、
如月は、と言うと、、ずっと春樹の側に立っているだけだった、、、
鶴瓶は、不満そうに、、、
「まったく、、如月様は良いよな、、好き勝手な事ばかりして、、少しはおいら達のお手伝いをしてくれないのか」
焔は、ニコッと笑って、、、
「良いの、、如月様は式神じゃないのに、協力してるのよ、、鶴瓶、余計なおしゃべりしないで、、妖力が尽きるまで頑張るのよ」
晴明が、空に五芒星を描くと、式神を呼んだ
「さあ、、鵺、、鬼達を倒しなさい、、」
目の前に、黒い妖怪、鵺が現れた、、、
鵺は、、鬼達に襲いかかり、次々と倒していった、、、
春樹も、如月様から教わった、妖術、、烈火の嵐を唱えた
夜空から、、無数の火の塊が、鬼達目指して落ちてきた、、、
晴明の式神、鵺と、春樹の妖術で、、鬼の半分以上が倒れた、、、
如月は、ニコッと笑って、、、
「ほほ~、、春樹も晴明も私よりは劣るが、大したものだ、、」
鬼の勢いは、まだ衰えず、、200ほど、残った鬼達が総攻撃をかけてきた
武士達も、、刀で対応したが数体を倒すので精一杯だった、、、
焔達も、いらだちを隠せなかった
「ああ~、、たいして倒せないのに、、向かうから、回復や防御の妖術を使う、、焔や、妖具を使う、おいらはかなり妖力を使うんだよ、、、武士達は、、前に出ないでくれ」
「、、、、そう思うけど、、武士達も、京の都を守るために必死なのよ、、」
鶴瓶はおもしろくない、顔で、、幻に、、
「幻、、、おいら達の妖力も持たないぞ、、早く鬼達を、倒してくれ、、、」
「鶴瓶、、、俺や晴明様の弟子の陰陽師達も、、武士が邪魔で、、派手に攻撃が出来ないんだ、、、」
「、、焔、、ほらみろ、、、、幻や、晴明様の弟子の陰陽師達も、、武士達が邪魔で、やりずらそうだぞ、、、」
「、、、、もう、、しょうがないでしょう」
それでも、春樹や晴明、、幻、、弟子の陰陽師達の攻撃で、鬼の数はどんどん減っていった、、、、
減っていく、鬼達を見て、、晴明が、春樹に話した、、、
「春樹、、、そろそろ、、あの、茨木童子を倒さないと、、倒した鬼を復活させるかも知れないからな、、、」
「ええ、、わかっています、、、」
晴明は、少し考えて、、、
「春樹、、、私が結界の妖術と、茨木童子には、金縛りの妖術をかける、、、茨木童子の妖力はかなりのものだ、、永くは持たないから、、早めに倒してくれ、、、」
「ええ、、わかりました、、」
そう言うと、晴明は、弟子の陰陽師や武将に結界を説明をして一旦、武士達に引いてもら
った、、、
武将は、、武士達に声をかけて、、武士達を退却させた、、、、
それを確認して、、晴明は、空に五芒星を描くと目を閉じて、、、、陰陽道、、、妖術を唱えた
「陰陽道、妖術、、空間の隔たり、、」
次の瞬間、、晴明は、自分達と、鬼の間に見えない結界をはった、、、
晴明は更に、、陰陽道、妖術を唱えた、、、
「陰陽道、、妖術、、空間停止、、」
鬼達の後ろにいた、、茨木童子の動きが止まったのが見えた、、、
「春樹、、、今だ、、茨木童子を倒してくれ、、、2度と生き返らない様に、、、」
「はい、、晴明様、、、」
春樹は、また、空に五芒星を描くと目を閉じて妖術を唱えた、、、
「陰陽道、、妖術、、式神、、大犬神、、」
春樹達の、目の前には、、とても大きな、、大犬神が現れた、、、
その大きさに、、鎮守府の武士達は後ずさりをした、、、
晴明の弟子の陰陽師達は、、、、
「なんて、大きな大犬神だ、、普通の式神、、、大犬神の10倍はあるぞ、、、」
「さあ、、大犬神、、あの、大きな鬼、、、茨木童子を倒してくれ、、」
「ご主人様、、、承知いたしました、、、」
大犬神は、晴明の結界を飛び越え、、鬼を蹴散らしながら、、茨木童子の元の行くと、、
「さてと、、こいつだな、、一思いに噛み砕いてしまうか、、」
体が固まって動かない、茨木童子は、悲痛な目で、大犬神を見ていた、、、
大犬神は、大きな口を開くと、、茨木童子を
口にくわえて、、思い切り噛み砕いた、、
動けないはずの、茨木童子が、最後の断末魔、叫び声をあげた、、、
茨木童子は、、黒い灰の様に、、一瞬で消えてしまった、、、
それを見た、鬼達は、恐れおののき、、我先に大江山の山奥に逃げ帰ってしまった、、
晴明は、春樹に向かってニコッと笑って
「春樹、、素晴らしい、、春樹の式神、大犬神が茨木童子を倒したのだ、、鬼も逃げて行ったし、、、これで、京の都を守れたぞ」
「晴明様の妖術のお陰で、上手くいきました、、ありがとうございます」
鬼達が逃げる様子を見て、、鎮守府の武士達や、晴明様の弟子の陰陽師達も歓声をあげて喜んだ、、、
本当の最終決戦、、、
晴明と春樹の元に、、如月達が来て、、、
「晴明、、春樹、やったな、、茨木童子も大したことないな、、、」
鶴瓶は、如月の発言に、、、呟いた
「また、言っているよ、、自分は最初しか妖術使わなかったくせに」
「、、、鶴瓶、、何か言ったか、、」
「えっ、、おいらは、何も言っていません、如月様、気のせいですよ」
「そうか、、、また、文句でも言ったのかと思ったけど」
幻は、冷ややかな目で鶴瓶を見ていた
「鶴瓶のバカ、、1回、封印されないとわからないみたいだな、、、」
すると、晴明が、如月と焔に、、、
「如月様、、焔、大江山の西の方の状況はわかりますか、、、」
「晴明、、あちらは、かなり苦戦してるみたいだな、、、」
「晴明様、、鬼は半分以上残っていますが、、頼光様、四天王は無事ですが、、鎮守府の武士達はかなり減っていますよ」
晴明は、、顔を曇らせて、、、
「それは、まずいな、、頼光様に何かあってはいけない、、、春樹、、私とあちらの加勢に行っては、いただけないか」
「ええ、、大丈夫です、、、」
「晴明様、、おいら達も行くぞ」
「そうよ、、、私も、行くわ、」
「ああ、、俺も、、行くぞ、、」
「しょうがない、、春樹に何かあってはいけないから、私も、行くわよ、、、」
晴明は、ニコッと笑って、、
「じゃあ、みなさん、、よろしくお願いいたします」
晴明は、弟子達や鎮守府の武将にこの事を説明して、、京の都に戻ってもらい、自分達は、霊道を使って、大江山の西側に向かうことにした、、、
大枝山西側、、、
春樹達は、霊道の出口から出ると、そこは酷い有り様だった、、、
数百人の武士達が、倒れたり負傷していたりしていた、、、
晴明は、すぐに、源頼光の元に行き、、、
「頼光様、、、晴明です、、応援に来ました、、、」
「おう、、晴明様、、、えっ、東側の鬼達はどうされました、、、」
晴明は、ニコッと笑って、、
「ええ、頼光様、、茨木童子は倒して、残った鬼は、敵わないと思い、、大江山に逃げ帰りました」
「えっ、、本当に、茨木童子を倒したのか、、この短い間に、、、信じられない」
晴明は、ニコッと笑って、春樹を指差すと
「この者が、茨木童子を倒しました」
「晴明様、、貴方じゃないのか、、そちらの者、名はなんと言う、、、」
春樹は、歴史上の有名な武将に呼ばれて、少し緊張しながら、、
「はい、、、頼光(らいこう)様、、安倍春樹と申します、、、」
「えっ、私のもう一つの名を知るとは、、、それに、、晴明様、貴方と同じ名ではないか、、親族なのか、、」
「はい、、父方の従兄弟になります、、」
「ほう、、晴明様以外に、優秀な陰陽師がこの世にいるとは、、春樹様、、ぜひお力添えをお願いします」
「はい、、よろしくお願いいたします」
遠く離れ場所で、鬼達が、武将や鎮守府の武士達と戦っているのが見えた、、、
晴明は、頼光に、、、
「頼光様、、この、私の式神とこの如月様に負傷者の回復をお願いしても良いですか」
「ああ、晴明様、、よろしくお願いいたします、、、まてよ、、晴明様、、今、如月様と言ったか、、、あの女の人が如月様なのか」
晴明は、頼光の耳元で、、、
「ええ、、あれが、以前話した、四神の青龍、、如月様ですよ、、」
「晴明様、、大丈夫ですか、、四神様にそんな事をさせて、、」
「ええと、、大丈夫だと、思います、、攻撃が得意ですが、威力が凄すぎて、味方まで倒してしまいますから、、今回は回復をお願いしました、、」
如月、焔、鶴瓶、幻は、妖術や妖具を使って負傷者の回復を始めた、、、
「さてと、春樹、、私達はあのひときは大きな鬼、、酒呑童子を倒しましょうか」
「はい、、、晴明様、、、」
「晴明様、春樹様、よろしくお願いいたします、、」
「はい、、頼光様、では攻撃しますので渡辺綱殿四天王と、鎮守府の武士達を下げて下さい、、、」
「ああ、、わかったぞ、、、おい、前線の渡辺綱殿に撤退を伝えろ、、」
1人の武将が、前線の渡辺綱の元に行き、伝えると、少しずつ、、撤退した、、
晴明は、ニコッと笑って、、、
「春樹、、さっきの茨木童子を倒した様に、私が結界と金縛りの妖術をかけるから、春樹が酒呑童子に止めをさしてくれ、、、」
「はい、、晴明様、、、」
晴明は、空に五芒星を描くと目を閉じて妖術を2回唱えた、、
撤退した渡辺綱、四天王や鎮守府の武士達と鬼達の間に見えない結界がはられて、、鬼の中心にいた、酒呑童子の動きが止まった、
体が動かない、酒呑童子は、唸り声をあげた
「さあ、、春樹、、よろしく頼むぞ、、」
春樹は、天を仰ぎ、、大きく息を吸って、、目の前の空に、、五芒星を描くと目を閉じて、妖術を唱えた、、、
「陰陽道、、妖術、、、式神、、水龍、、」
京の都、大江山の麓の夜空が稲光り、、巨大な、水龍が現れた、、
その水龍を見た、焔達も驚き、、、
「あれ、、この間の水龍の2倍は大きいじゃない、、今の、春樹のレベルって、、」
「うふふ、、楽しみだね、、春樹、どこまでレベルが上がるのか」
春樹は、水龍に、酒呑童子を倒す様に命令した、、、
水龍は、、鬼達の所に飛んで行くと、、、
大量の水で、、鬼達をなぎ倒した、、酒呑童子も、水の勢いに耐えられず、、倒れた、、
そこに、水龍が、、妖術、、天明の、雷閃を放った、、、
大きな雷は、、酒呑童子の体に落ち、、酒呑童子は、倒れてしばらくすると黒い灰の様になり消えた、、、残った鬼は達は、慌てて、大江山に逃げ帰った、、、
周りの四天王や鎮守府の武士達は大声で叫んだ、、、
源頼光は、、晴明と春樹の元に来て、、、
「晴明様、、春樹様、、これで鬼達は、大将、酒呑童子、、茨木童子を失った、、今後京の都に現れる事は無いでしょう」
晴明は、ニコッと、、、
「頼光様、、京の都を守れて良かったです」
春樹も、頼光に深々と頭を下げた、、
周りをみると、、大勢いた、負傷者は、全て如月様と焔達が回復させていた、、、
晴明の側に、渡辺綱達、四天王や武将達が来て、、、渡辺綱が、晴明に、、
「晴明様、、さすが、陰陽道、妖術ですな、、劣勢を一気にはねのけましたな、、」
坂田金時が、晴明に、、、
「晴明様、、凄い龍ですな、、良い式神をお持ちで、、、」
「いえ、、あれは、、、」
すると、その言葉を遮るように、、如月が
「そう、、晴明様の妖術、式神は最高ですよ、、、」
渡辺綱達は、ニコニコ笑って行った、、
「ええと、如月様、、あれは春樹の式神だぞ、、、私のではない、、」
「晴明、、春樹はこの時代の人間ではない、千年扉を使って帰ったらみんなの記憶から消えるが、、春樹の記述が残っては困るだろう、、、晴明がやった事にしなさい」
終わった千年扉は役目と焔達とのお別れ、、
源頼光を、筆頭に、全員京の都に戻って行った、、、
晴明は、明日改めて、鎮守府に、記述のため参ると、残り、、みんながいなくなると、霊道を使ってお屋敷に戻った、、、
屋敷の中庭に、、霊道の出口が現れ、、春樹達は出てきた、、、
「春樹、、ご苦労様、、これで京の都は鬼達の恐怖から免れた、、春樹がいる未来も変わることは無いだろう」
「晴明様、、良かったです、、」
すると、春樹の後ろに千年扉の屏風が現れた、、、
「おや、、最後の試練をクリアしたと言うことだね、、、おめでとう、、春樹、、」
「如月様、、ありがとうございます、、これで安心して平成時代に戻れます、、」
春樹は、晴明に頭を下げると、千年扉の入り口を触ると、、入り口が開いた、、
春樹が、扉に入ろうとしたが、、焔達はニコッと笑って動かなかった
「えっ、、焔、幻、鶴瓶、、帰るぞ、クリアしたんだぞ、、おい、扉が閉まるぞ」
すると、、焔が、少し寂しそうに、、、
「春樹、、サヨナラよ、、、」
「えっ、、どうして、、、」
鶴瓶や幻は、、言葉少なに、、
「春樹、お別れだ、、、」
「さみしいぞ、、春樹、、、」
「春樹、、私達の本当の居場所は平安時代の晴明様のお屋敷の封印の間なのよ、、帰るのは春樹1人なのよ、、」
「えっ、、じゃあ、、会うとしたら、、俺が千年扉で平安時代に来ないといけないのか」
焔達は、また、悲しそうな顔で、、
「春樹が平成に戻ったら、もう、千年扉は使えないわ、、役目を終えたから、、」
「えっ、、本当のお別れなのか、、」
「うん、、春樹、、早くしないと扉が閉まるよ、、2度と平成には戻れなくなるわよ」
「、、、、、ああ、、、、元気でな、、」
「春樹、、、サヨナラ、、、」
春樹は仕方なく千年扉の入り口に入って行った、、、
平成時代の封印の間、、、
千年扉の屏風の左側の出口が開くと、、
春樹だけが出てきた、、、
春樹はすぐに、右側の入り口を触ったが、、
入り口が開く事はなかった、、、
春樹は、はっと思い、、壁の3つの掛け軸に目をやると、、、
そこには、何も描かれていない、真っ白な掛け軸が下がっていた、、、、
「本当に、、焔達は、、平安時代にいるんだ、、もう、会えないんだ、、」
春樹は、妖術、空間の狭間を唱えてみた、、
すると、、春樹の目の前に、霊道の穴が開いた、、、
「えっ、、妖術は使えるぞ、、、、」
春樹はしばらく、呆然と立っていた、、、
4月のとある日、、、
春樹は、普通に、大学生になっていた、、、
「何か、、普通過ぎて、、つまらない、、妖術は使えるけど、、怪しまれるから止めよう、、とりあえず、、友達作るか、、」
この時の、春樹は、また、近い未来に、不思議が待ち受けていることは、、想像も出来なかった、、、
END、、、
不思議遊戯、安倍春樹の千年扉 川崎ヒロト @hajimehiroto
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