“お金のある男性とお金の無い男性のどちらを私は選べばいいの?”
神石水亞宮類
第1話 “お金のある男性とお金の無い男性のどちらを私は選べばいいの?”
私はお金のある男性にこう言われた!
“キミに何不自由ない生活をさせてあげる代わりに、僕と結婚を前提に
付き合ってほしんだ!”
正直、ビックリしたけど? “これって! 玉の輿よね?”
こんな事この先、もうないかもしれない!
私は彼と結婚を前提に付き合おうと思っていた。
・・・でも? もう一人居たの! 私にこう言ってきた彼が。
“俺は金も何もかもないけど、君の事を幸せにしたいと想ってるんだ!”
こんな事言われたら? 私はどうしていいのか?
迷ってしまった。
ただ私は、子供の頃は凄く貧乏で母親は私と姉を女一手で育ててくれたわ。
食べるモノもない、何をするにしても節約ばかり。
欲しいモノも買って貰えないから、周りにいる友達が本当に羨ましかった。
塾も行けないし、毎日お腹が空て勉強に集中できない!
でも? “お母さんに迷惑かけたくなし。”
ひたすら我慢を強いられてきたの!
だから私が大人になったら? 絶対に自分に我慢しない人生を歩みたいと
ずっと想って生きてきたわ!
だから本当なら? ふたりの中で迷う訳がないと思っていたのに、、、。
今の私は二人の男性の間で迷っている。
子供の時に、お金で苦労したから大人になったらお金がある人生を
歩みたいと強く想ってきた!
でも? お金がなくても一生懸命頑張っている彼を見ていて、私の心は
揺さぶられる。
“人生! お金が全てではないのかもしれないと、、、。”
*
『何故、直ぐに返事をくれないの? お金があればなんだって買えるんだよ!』
『・・・そ、そうかもしれないけど、』
『何が不満なの? キミは僕と結婚すればすべてを手に入れる事が出来るんだよ!』
『お金じゃ買えないものもあるわ!』
『“えぇ!? それは、何?”』
『愛よ! 愛はお金じゃ買えない!』
『“いいのか? そんな返事で、本当にキミは僕と結婚しなくていいのか?”』
『そんな風に言っても無駄よ! 私の考えは変わらない!』
『そうか、分かった! この話はなかった事にしよう。』
『・・・そうね。』
・・・私は“せっかくの玉の輿の話を無駄にした。”
それでも私には彼が居る!
私はその足で彼の元に行き、彼にこう言ったわ!
【ハァハァハァハァハァ】
『どうしたの? そんなに息切れして? ここまで走って来たの?』
『・・・ううん。』
『何かあった?』
『返事! まだだったでしょ!』
『・・・あぁ、ううん、』
『“私! あなたと付き合うわ!”』
『えぇ!?』
『“やっぱりお金じゃ買えないモノもあると分かったの! だからあなたと
これからは幸せになりたいの!”』
『ううん! 俺が君を幸せにするよ! “お金はないけどね!”』
『いいわ! 私も一緒に働くし、きっと幸せになれるわよ!』
『あぁ!』
・・・私はお金の無い彼を選んだ!
子供の時の、“貧乏だった想い出は、全てが辛かったわけじゃない!”
たくさんお母さんと姉と私でよく笑っていた事を思い出したわ!
お金がなくても幸せがいつもそこにあったのよ。
だからきっと彼と一緒に居ても、“幸せはいつもココにあると思うの!”
“お金のある男性とお金の無い男性のどちらを私は選べばいいの?” 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます