エピローグ ノルトマルク次期辺境伯夫人の思い出②

 オズヴァルトと結婚し、ノルトマルク次期辺境伯夫人となったマルグリット。

 湖畔で撮った四人の写真を見て懐かしげに微笑む。

 その隣でオズヴァルトは優しくアメジストの目を細めた。

「マルグリット、ランツベルク次期辺境伯夫人……君の妹君にまた手紙を出して会ってみたらどうだ?」

「そうね。ティアナも無事に出産を終えたみたいだし、少し落ち着いた頃よね。ティアナの子供、絶対に可愛いわ。ユリウスの血を引いているのはいただけないけれど」

 そう言いながら、マルグリットはユリウスと結婚したティアナに手紙を書き始めた。


 ティアナが大好きなマルグリット。結婚後もティアナに並々ならぬ想いを寄せるユリウス。この二人はティアナを巡って舌戦を繰り広げる。そんな二人に挟まれたティアナは困ったように微笑み、マルグリットとユリウスを宥める。そしてオズヴァルトはそんな三人を見守るスタンス。

 この関係性は生涯にわたり続くのであった。

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大好きな妹を守る為に腹黒ヤンデレ辺境伯令息と手を組まざるを得なくなりました @ren-lotus

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