第10話
私がエンターを打ち込むとピーという電子音の後扉が開いた。
長良治「これは……」
金庫の中に入っていたのは一枚の手紙と大きなネックレスだった。それもいくつもの宝石で彩られた金のネックレス。メインに据えられた大きな宝石は虹色に輝いており、いくつものダイヤで囲われている。おそらく1億円ではきかないだろう。
海野ヒカリ「何が入ってたんですか…?」
長良治「手紙とネックレスが入っていたよ。おそらくこの2つも____読み上げるよ_____『この手紙を開いているのが友であることを願う。遺産はネックレスを除き妻と半分に、入っていた瑪瑙(めのう)のネックレスは娘のヒカリに渡して欲しい。』__だそうだ」
ポロポロと彼女の目から涙がこぼれ出した。
長良治「それにしてもなんで彼女にネックレスを___そういうことか___」
たしか瑪瑙の石言葉は『親子愛』だ。
賀茂に連絡をしようとした時父からの電話があった。
長良阿頼耶「__なるほどな。賀茂には俺から連絡しておく。よく代わりにやってくれたな」
まもなく賀茂が茂津邸に訪れ、茂津雄吾の遺言は彼の遺言通りに執行された。コレで今回の話は終わりだ。また私は奇妙な事件に関わるのだがそれはまた別の話。
UNI Code 山椒魚 @sanu0
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