第9話
海野ヒカリ「なんでわかったんですか?」
長良治「そこまで難しい事じゃないよ。どうかな?何でもいいんだ。雄吾さんがよく言ってた事でもいい。なにか印象に残ってる事とかないかな」
数秒の沈黙の後扉が開いた。何度も泣いたのだろう。目の周りが赤く腫れていた。
長良治「なにか思い出したかい?」
海野ヒカリ「はい。お父さんがよく言ってたんです。『捻くれ者にしか小説なんか書けないが捻くれ者にも近いものは大きくみえるし遠いものは小さく見えるんだ』って」
長良治「雄吾さんは普段からそういう話をしてたのかい?」
彼女は小さく首を振った。
長良治「いつ頃の話か覚えてる?」
海野ヒカリ「最近です。ひと月くらい前に…」
長良治「ありがとう。ちょっと来てくれるかなきっと彼が遺したのは君にだよ」
私は彼女を連れて雄吾氏の書斎で金庫の前に立った。間違いなくこの暗号は彼女を知らないと解けなかっただろう。
チェックポイント5
暗号④を解読しパスワードを入力せよ
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