おもいのまま


思いのまま 


赤と白 白と赤


一つ枝に抱えて咲き誇り 


器の中から見つめてる


遠いあの日に伸ばし揺れる指


細い腕(かいな)に余るよな


あの日の青さがほろ苦く


そっとポケットにしまいこむ


想いのまま

 

鮮やかな ふた色の花


笑顔で抱えた若い人


鉢と共に去って行く


我が身は老いて此処にあり


かつて選んだあの枝が


ささやかに今を彩って


あのひとの面影はおぼろげに


そっと胸の中におさめて










 




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩歌<あの空の下で> 地崎守 晶  @kararu11

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ