4時半の虞美人草
@lonpon
第1話 パソコン高すぎだろ!
「お邪魔しまーす」
俺が勝手に家に上がるが多分隆二郎は気づいていない。今日は隆二郎の親はいないようだ。
多分ヤツは寝ている。
ソロリソロリとヤツの部屋に忍び込んでみると、やはりだらしない格好で寝ていた。
ここは驚かせたいから、ベッドの下に潜った。
「テテンテテン!テテンテテン!」
いきなり音が鳴った、びっくりしてベッドの下に頭をぶつけたが多分気付かれてない。
今のはアラームの音だ。上からガサガサと音がする。
起きたな!
足を床につけたら掴んでやろうという作戦だ。
「へっ」
上からなんか鼻で笑ったような声がした。
バッババァ
なにかがまるでバイクの始動音のような音がした…嫌な予感がする
「くさっ!」
しまった! 声が出てしまった!
逃げ出そうとした瞬間目の前が足に塞がれた、出れない…
「ああ、お母さん今までありがとう」
「なぁにひてんだ、ばーか」
あくびをしながら言われた
「バレてた?」
「バレバレだよドア空いてるし、椿の匂いしたし」
「やっちまった」
隆二郎がベッドの上に立って、
「さあ! 今日来てもらったのは他でもない! 諸君らに自作PCを組んでもらいたい!」
いきなり大声で叫び始めた。寝起きから騒がしいやつだ、それに何が諸君らだ俺しかいないだろ。
「たいちょー俺は1人でーす」
___________________________________________
「パーツは揃った! 椿! 組み立てよ!」
俺は自作erということでそこそこな知識はある。頼られるのは結構嬉しい。
「あいよー周辺機器は?」
「それもある!」
「ナイス」
パソコンのパーツの入った箱を開けると、そこには超高級で高性能のパーツがずらりと。
「わ!PTX4080tiにRoyen7の7800X!! メモリ128GB!?!? こんなに使わないだろ…」
「いいのいいの!高性能に越したことはないでしょ!」
ちくしょーこれだからお金持ちは好きなだけ欲しいもん買えるよな。俺なんてバイト頑張ってもこんなの買えないよ…
「ま、とりあえず組み立てるか。」
約1時間後…
「よし、OSも入ってアカウントにログインもできた、これでできるぞ。」
「やった! やった! やったよー! さすが椿! ありがとう!」
はしゃいでる、小学生みたいだ可愛いすぎる。
隆二郎は本当に可愛い男かを疑う程だ。
「よしじゃあなんかやってみるか。無料ゲーでも。」
俺がそういうと…
「ふっふっふ僕はもうスマホで買っていたのだよ。このGTAを!」
「おー最近6作品目が出たやつねグレートティーチャーアキラ! めっちゃ画質いいんだってね、りゅーじのスペックにぴったりじゃん。」
なんか買ってた隆二郎がダウンロードを始める…
ワクワクしてるところが可愛いかった。はっなぜそんなことを思ってしまうんだろう。俺は男だぞ?あのときからずっとこんな感じだ、なんなんだろう…
4時半の虞美人草 @lonpon
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