練られた設定のおかげで破綻することなく、安心して読める質の高い作品だと思いました。
ただしストーリー自体は波乱万丈、息をつく間も無く様々な事件が主人公達を襲ってきます。
更に途中で挿し込まれる「過去編」によって、前半部分に張られていた伏線が回収されるのですが、「あの時のアイツの行動は……」「あの敵ってば実は……」といった具合に、驚きと共に隠されていた事実が次々と明かされます。
固有名詞や登場人物が多いので、最初は覚えるのが大変かもしれません。ですが二章の後に人物や用語を紹介するページが設けられていますので、物語迷子になったらそちらで予習&復習ができる親切設計です。
作者様の愛が伝わる、とても丁寧に作られている作品です。
第一章【甲編】を最後まで読んでの感想です。
バディもの、友情、熱いバトル、試練を乗り越えて成長する主人公、そして設定と世界観が練られた本格ファンタジー!
それらが好きな人におすすめの作品です!
大親友の男子二人が新作ゲームを始めようとしたら、何とその世界の中にいた!?しかもゲーム中のキャラの姿、老人と子供という凸凹コンビで・・・。
最初は、ゆったりとほのぼのと、異世界の中での日常ストーリーを楽しめます。しかし段々と二人には試練が。ここからはハードな展開もありつつ、その中で様々な魅力的なキャラや熱い展開が!
特に主人公二人が本当に優しく、そして心意気が気持ちがいいので、見ていて応援したくなります!
さらに、なんと話が進むと別視点、第三の主人公側のストーリーが始まるということで・・・。どんどん世界と物語が広がっていくので目が離せません!
ぜひ読んでみてください!
気が付けば見知らぬ世界へ流れ着いたタツとシン。
しかも二人の姿は直前まで遊んでいたゲームアバターそっくりに変化していました。
姿は変わっても信頼し合う親友同士、ふたりなら異世界だって乗り越えられる――
そう思っていた矢先、過酷な展開がふたりを襲います。
一方、治癒士のフラウエルも負傷者を治すため両親とともに戦地に派遣されます。
しかし戦地で助けた騎士に両親を殺されてしまい、さらにフラウエル自身も殺されかけてしまいます。
タツとシン、フラウエル。三人の主人公たちを中心にこの物語は進みます。
戦いの中で力に目覚め、仲間と出会い、自分が何者かを知っていく。
登場人物たちがそれぞれ背負う運命が重なり合い、世界の真実が明らかになっていきます。
緻密に作りこまれた設定が伏線として物語に織り込まれ、それらの意味が明らかになったとき断片が線となってつながり、物語が大きく広がるカタルシスを味わえる作品です。
カザンやオウガをはじめとする仲間たちも、主人公といっていいほどの魅力があります。自分の推しキャラを見つけて応援しながら読むのが楽しいです。
ちなみに僕の推しはリリシアです。
まだまだ大きな謎が隠されたこの物語がどのようなラストを迎えるのか楽しみにしております。
親友同士とタツとシンがアバターを作りゲームをした瞬間、2人はそのアバターの姿となりゲームの世界に来てしまいました。
そして、タツとシンが降り立った世界の現地人の少女フラウエルことフラウはある国へ仕事にいく最中仲間や両親が殺され、オウガとその仲間たちに救われます。
世界観も多種多様で濃くて、キャラクターも個性豊か。しかし、よく見ると実は「んん?」と隠されている伏線もあったりして……そこを見て考えるのも面白いです!
ちなみに、多くは話すとネタバレになるのでお口チャックします。
群像劇となっているので、かなりボリューミーな物語となっております。好きな人にはたまらない物語。一読してみてはいかががでしょうか?
単なる異世界転生の枠を超え、成長と自己再発見のテーマを巧みに織り交ぜられている作品。
物語の中心には、二人の転生者が描かれており、新たな身体に適応しながら、自らの過去を取り戻すため、そして未来を切り開くために奮闘します。
困難に直面しながらも成長していく様子は、深い感動すら覚えます。
物語の進行と共に強まる二人の関係性──互いにとっての信頼と友情が芽生えていくのも見所の一つです。
それに加えて異世界ならではの美しい風景描写や、個性豊かなキャラクターたちとの出会い、その者たちによるクロスストーリーも、この物語を一層魅力的なものにしています。
戦闘場面も充実しており、緊迫感のある戦闘や巧妙な戦略が織り交ぜられており、特に少年が自らの力を開花させる瞬間は、釘付けにさせらます。
異世界転生ファンのみならず、多くの読者にオススメの物語です。
この物語の特徴的なところは、まず甲編のタツとシン、乙編のフラウエル、それぞれの主人公達の物語にわかれています。
大学生のタツとシンは現代からゲームの中へ転移、そして五歳程度の子供と白髪の老人の姿となりその世界を二人で探ってゆきます。
フラウエルは当初からこの世界の医師A・Sと呼ばれる治癒士で、類稀なる力で戦争で傷ついた傭兵達を癒すところから始まります。
彼等を取り巻く登場人物達が徐々に関連を持っていることが明らかになってゆき、タツとシンも事件に巻き込まれながら自分達のキャラクターに秘められた能力を開花させてゆきます。
主人公達の背景から当初は全く違った作風になっている甲編と乙編ですが、物語が進むにつれてどんどんと二つの物語の登場人物達が交差していき一章の終了で完全に一致します。
三人の主人公達以外のキャラクター達もそれぞれ大変魅力的に描かれており、現在第一章までですが、ここからいよいよ物語が始まる、という壮大な流れを予感させます。
世界設定やキャラクター達が丁寧に作り込まれた面白い作品です。
ゲームや冒険の大好きな方にはきっと刺さるはず。
ぜひゆっくりと読み込んでみてはいかがでしょうか?