SEVEN 罪＝徳

１５ 怠惰＝勤勉

『――……』

「……あっ、寝ちゃってる…？」

大事な友達の元に着いたかと思えば、その友人は気持ち良さそうに眠りに就いてる最中…。

スヤスヤと寝息を立て、時折苦しそうに表情を歪ませてる。

〔”なにか嫌な夢でも見てるのかな？”〕

「――…にしても、平日と休日で偉い変わり様だよね。だらしない姿で寝てるこの子が、平日ではとても勤勉な優等生で通ってるんだから」

内は怠慢、外では優秀。

”二つの顔”を持ってると言ってもいい程変わり様が激しく、それこそ近場で接し続けてる私でも「別人」だと思ってしまう程。

〔”いやもしかしたら、本当に別人なのかもしれない”〕　〔”もしかしたら二重人格なのかもしれない”〕

「……まあ、仕方ないよね」

五日間、八時間。

大衆の中、それだけの時間を「優等生」として”ナリキリ”してるんだから…――反動で性格とか態度が変わってもおかしくない。むしろ「自分に正直」と言ってもいいかも。

――…何にしてもこの状態は、平日を頑張ったこの子に対する「報酬」…。「プレゼント」って事。

だからこの子が気持ち良く目を覚ますまでは、

〔”私が傍で、見守っていましょう”〕

「――…おやすみなさい」