中国残留邦人2世
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第1話 カウンターの先
平日の真昼間、父親と並んで両親の住まいの市役所のカウンターにいる。先ほどまで対応してくれていた年配の職員と打って変わり、若い女性の職員が席に着いた。
「鈴木さんの地区を担当させていただいております。小林麗香です。先ほど申請を受理致しました。早速ですが、いくつか確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
俺がうなずくと、
「鈴木さまの奥様は、障がい年金の手続きはされたことがないのですか?ご持病を考慮すると障がい年金の受給が可能だと思われます。年金が受給されれば、生活保護の必要はないかと思われますが…」
そう、今日は仕事をわざわざ休み、両親の生活保護の申請に同席しているのだ。60も過ぎた両親に付き添っているのは、両親が日本語をあまりうまく話せないからだ。両親は中国残留邦人の2世なのだ。
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