ウルラアーラの魔法使い

　魔法使いを集めた学院ウルラアーラで、一年生のウォルターが、上位クラス・マギへの移籍を懸けた決闘に挑む。決闘相手はホラティ＝トゥル＝ホスティリ、マギのランク27にして三年生。互いの実力差は明らかであり、ウォルターは、ホラティに完膚なきまでに叩きのめされてしまう。平民出身のウォルターに対して、貴族のホラティは驕った態度を見せ、決闘の最後にウォルターの両親を腐した。
　ウォルターは決闘に敗北した悔しさを胸に、次回の決闘に向け、学院の中庭で練習を重ねていた。周囲からは、ウォルターが学院でも年長者の二十四歳であること、それでいてマギを目指す努力をしていることを笑われながらも、一日中通して魔法の練習をした結果、夜には中庭で倒れてしまう。そこを、二年生の少女、セレン＝テミス=トリウィアに介抱される。セレ…続きを読む