第45話 過ぎ去る時は無常の世
こうして警備を任された青年は、何事も諦めず努力だけは人一倍。不器用ではあるものの、純粋な気質が功を奏したとでもいうのだろうか。飲み込みが早く、理解することに長けていた。やはり、
このように
時を同じくして、先代も若き女性を妻として迎える。その女性の名は
このような事から驚愕するが、
とにかく報告を受けた
さすがに仏頂面の
これもよく分かっていなかったが、休みなしで働くものと勘違いする
ほどなくして、妻の
そんな何処の馬の骨だか知れぬ者へ、居場所を与え仕事まで斡旋してくれた。そればかりか、今後の生活に困らぬよう高位の役職まで用意。この優しさに触れる
こうして時は移り変わり、
しかしながら、温もりのきっかけを初めに与えてくれたのは、やはり
やがて全てにおける感情の扉へ、柔らかな光が差し込める。そして1つ、また1つと
とはいうものの、過ぎ去る時は無常の世。不変の世など存在しない。あるのは等しく与えられた潰える命。そんな流れゆく時の中――、
その知らせに誤報ではないのか……
脳裏へは不安や絶望がよぎるも、心の脈動を必死に抑え精神を保とうとする。しかし、鼓動は落ち着くどころか、早まるばかり。仕方なく固唾を呑み、少しずつ部屋へ歩み寄る。ところが、信じたくない思いから足は震え思うように歩けない。そのため、ゆっくりと壁を伝い歩き『大丈夫だ……大丈夫だ……』何度も自分に言い聞かせ、ほどなくして部屋の前に辿り着く。
そうして一度、呼吸を整える
さりとて、次第に眼前へと映し出される人影。その姿に言葉を失い倒れ込む。『あっ……ぁぁぁ。あっ……ぁぁぁ』なんと恐れていた光景が、悲しくもそこにはあった…………。
🪷【この世に理想郷が生まれた由縁】🪷やがて解き明かされる真実。この物語の始まりは、ある人物が残した備忘録から始まった……。 🍀みゆき🍀 @--miyuki--
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