壮大な世界観の中で紡がれる仲間たちの絆と運命に抗う者たちの物語です。
主人公・楼夷亘羅は試練と戦いを通じて、己の力と向き合いながら成長していきます。
后土との対立は単なる敵対関係を超え、互いの信念が激しくぶつかり合います。
伊舎那や吒枳といった仲間たちもまたそれぞれの背景を持ち、楼夷亘羅と共に未来を切り開こうとします。
キャラクターたちの会話には親しみやすさがあり、戦闘描写と心理描写のバランスも良く、重厚なストーリーが展開されていきます。
この物語が描くのは「真の強さとは何か」という問いでしょうか。その答えを探しながら、主人公と共に旅をするような気持ちで読める作品です。
1章を読み終えた時点でのレビューです。
「天に浮かぶ理想郷」とも謳われる美しい大陸で、人徳を高めるべく日々修練に明け暮れる修行僧たち。
主人公の楼夷亘羅(るいこうら)とヒロインの伊舎那(いざな)もまた、立派な僧となるべく僧院で学問や修練に励む少年・少女です。
なんとも高尚な雰囲気のある物語ですが、その一方、大陸には身分制度が制定されており、虐げられる人や暗い気持ちを抱えて足掻く人も存在しています。
元は人々の安寧を目指して作られたはずの制度によって格差が生まれ、その歴史が根付いていることに、俗世の人間らしい現実味を感じました。
荘厳な舞台で繰り広げられる人間ドラマ、そのバランスが絶妙です。
そんな中で、タイトルにもある備忘録の存在が、少年・少女たちの未来にどう影響してくるのか。
この先も楽しみです。