カクヨムホラー読み合い調査

しのびかに黒髪の子の泣く音きこゆる

はじめに

 昨年は極大の不調の中、それでもカクヨムコン短編賞に渾身のラブコメを繰り出すも見事に空振った筆者。2年連続予選落ち必至の結果となり、もう今まで通りにラブコメや現代ドラマを書く勇気が無くなってしまった。(でも評価してくれた方は本当にありがとう! 貴方達は死後私が運営する天国に入所することが決まっています)


 そうなると自分に書けるジャンルは後もうホラーしかない。でもちょっと自信あり。ホラーってわけわかんないこと書いても何かそれはそれで怖くなるから、筆者の作風と合ってるし。あとカクヨムは『近畿地方のある場所について』以下ホラーに勢いあるしね。


 ところが年明け、試作1号を投稿後ようやく気づいた。


「ホラー……読み合いばっかじゃね?」


 カクヨムコン短編賞の「現代ドラマ・文芸・ホラー」ランキング上位作1~200位(2024/01/07時点)のホラージャンルの星は全て確認したが、ほぼ全ての作品で作者票が中心。読み専(本稿では、少なくともカクヨムでは作品を投稿せず他者の作品を閲覧・評価のみを行うアカウントと定義)が著しく少ないのだ。


 しかも、作者間での★の授受が成立している作品も散見された。しかし、これは規約違反の所謂『相互評価』とは違い、各作者アカウント間の個人的な人間関係から作品に自然と興味を抱き、閲覧・評価に至っているもの=『読み合い』と予想される。


「それの何が問題なの?」


 そう思われる方も多かろう。当の読み合いを楽しんでいる作者の皆様や、何の関わりもない読み専の方々にとっては特に。だが、こっちにとっては大問題だ。


 筆者が今までメインで投稿してきたのはラブコメや現代ドラマで、僅かながら作者フォローして作品を読んでくださる方々にはホラーは馴染みが薄い。つまり、ホラーでやっていくのはほとんど裸一貫で読者を獲得する必要があって、もしそれがこのジャンルにおいて=『作者間の関係を一から築き上げること』だとすれば、それは並々ならぬ能力と労力が要ることだ。


 参った。筆者はかなりコミュニケーション能力がヤバい。しかし黙っていては投稿→爆死→激鬱のサイクルを繰り返すだけ。再起を図るどころではない。


 そこで今回は、これからカクヨムのホラージャンルで活動していく上での自分の身の振り方を考えるべく、ホラージャンルの作者の読み合い状況と、読み合いを行う作者達の様相について調査をしてみた。調査自体は先月行ったのだが、先週末それを友人に見せたところ『面白い、カクヨムに投稿してみたら?』と言われたので手直しして投稿することとした。


 またその途上で発見した、カクヨム上に存在する奇妙な者達についてもご紹介するので、どうぞ最後までお楽しみいただきたい所存である。


 ※尚、筆者はこういった調査に必要な知識を一切持ち合わせていないので、見当違いの場合はご寛恕願いたい。



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