第2話 ビバ合板!
[注意!独断と偏見を多分に含んでいます。悪しからず。]
前回のあらすじ
歩きゾ○マ怖すぎる!
◇◇◇
前話の、
友人宅とその隣家が1枚に収まった写真。
友人宅は見た目損害は無し。
一方隣家の古い瓦屋根のお宅は倒壊。
これはきますね。
インパクト絶大です。
この写真の様な映像が、阪神・淡路大震災の時にたくさん出回りました。
そして、無事な家と同じ作りの家を我が家にしたい、と望まれた方々の思いを受けて、似たような造りの家が
外壁の下地や床に
これが今現在でも
本当の割合はわかりませんが、体感では最近の木造住宅の95%がそうなのでは!?
建売住宅はまず99.9%構造用合板貼りですし、注文住宅でも、昔ながらのこだわりのある大工が建てた家か、シックハウス症候群対策で使わない方針の施主さんの家以外は構造用合板貼りをします。
なぜここまで大流行しているのか、それは簡単だからです。
簡単に面積を貼り進められる!
簡単に強度が出せる!
簡単に施工できるから利益が増える!
簡単に施工できるから安くできる、購買層が厚くなる!
造り手からすると、文句無しに使い勝手が良い。
買う方にもメリットが有ります。
安ければ予算の都合で断念せずに、新築住宅を手に入れられる!
設計の面から見ても、重宝します。
壁倍率は最大限の5倍にできる!
1枚の壁でより強度が出せる為、窓等の開口部分を広く取ることが出来る!
開放的な空間をアピール出来る!
ビバ合板!!
素晴らしい!!
しかし、•••しかしですね、この構造用合板、製品の造り的に寿命が決まっています。
詳しくはこちらに書きました。
『接着剤の寿命が家の寿命』
https://kakuyomu.jp/works/16817330669236786159/episodes/16817330669286386896
それが約35年。
強度を出すために貼った構造用合板が目に見えない所で強度がゼロになっていく•••
その家に住まわれている方にとっては、ちょっとした恐怖体験では!?
しかも!
多くの家が、家の大事な構造材である土台、柱、
この問題はこちらに書きました。
『私の選んだ建築材料たち その1』
https://kakuyomu.jp/works/16817330669236786159/episodes/16817330669547736942
構造材が日本の環境に耐えられず、スカスカになりやすく、腐りやすく、シロアリに喰われやすいのです。
個人的には、本来なら大問題になっている話ではないか!?
と思っています。
海外の材木の産地を
2つの問題が合わさって、大事な家はダブルパンチでやられてしまっています。
前話のゲームの例でいう耐久力が2の状態です。
私の予想では、住宅業界には、2030年問題が
それは、築55年の昔ながらの家よりも、耐久力が2になった流行の築35年の家の倒壊率が高くなってしまうことです。
私の
築55年の家は、耐震補強をやる余地が残されているので、HPと耐久力を回復できますが、築35年の流行の家は、手の施しようが無いという問題。
ここで、言いたい放題言っているお前は何者なのだ!?
という疑問にお答えしておきましょう。
小学生の頃に法隆寺や東大寺に魅せられて、普通科高校卒で木造建築の大工になりました。
それから約25年現場一筋。いわゆる叩き上げです。
様々な解体工事をする時に色々な不具合を見て、新築に活かせるように問題点を考えてきました。
自宅を新築する時に、アレルギー体質の家族がいるので、新建材(合板を含む集成材等)を排除した家造りを目指しました。
自宅を思い通りに造る為に、設計から自分で建てたいと思い、二級建築士の資格を2年かけて独学で取得しました。
この時以降、私の目線はユーザー目線!
大学で建築科の授業を受けていない独学なので、建築士としては必要な事が、ひょっとすると抜け落ちているのかもしれません。
が、あえて言おう!
だからこそ現場で
あえて言おう!
合板貼りはただの
ジーク、ジ○ン!!
選挙カーのように連呼します。
ユーザー目線!
ユーザー目線!
ユーザー目線でございます!
実際に建築士の勉強をする過程で色々建築基準法を調べました&覚えました。やらなきゃ合格出来ないので!
それまでは、
と言われたら、渋々ながら合板を貼っていました。
法律で、そうしなきゃいけないと思っていたからです。
しかし法律上耐力壁は合板に限るという指定はどこにもない!!
耐力壁とはあくまで、強度を出す為の壁であって、強度を出す為の方法は色々あったのです!
もちろん昔ながらのやり方の壁でも耐力壁として認められる!
但し、合板を貼った壁の方が(自分比)約1.5倍程強度がでます。
だから施工会社は、合板を貼る。
『地震に強い家』の完成!!
ですが、その強度は期限付きなのです。
一長一短ですね。
次話に続きます。
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