モノローグ
私は公園のトイレで、たまたま、中山敦広に遭遇してしまった。
彼は小便器の前に立っており、ちょうど放出が終わった様子だ。
「中山敦広だ……」
有名人に会うことは滅多にないので、私はつい心の声を漏らしてしまった。これが間違いだった。
「え、なに? 君、僕のファンなの?」
そう言って、彼は手を洗わず、私に近づいてくる。不潔だ。
「握手してあげるよ」
彼は手を差しだす。私は首を横に振り、拒否した。
「なんだよ。照れなくてもいいのに」
更に彼は近づいてきた。
「あれ、よくみると、可愛いじゃん」
中山は私の顔に触れてきた。
「やめてください!」
私は手に持っていた物を振り上げた。
「汚い!」
何度も彼を殴打し、我に返ると、中山敦広はトイレの床に倒れていた。
*
「もしもし。警察ですか。今、トイレに入ると、人が倒れていて……」
私は、
不潔な男は不潔な場所で むらた(獅堂平) @murata55
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