サラリと読める純文学

企画から興味を惹かれて拝読いたしました。

紙の文章に慣れている方でしたらそう難しくなく読めると思います。
短編集だとかで、実本を手に持って読みたい文章ですね…。

何処までが事実で何処からが幻想か。主観によって描かれる純文学に読んでいて呑み込まれる心地よさがあります。
読者の内に堆積した記憶、文化、感情というものが文章を通じて鏡のように見つめ返してくる、それが物語の本質だと思います。(ロラン・バルトの受け売りです)
その本質を捉え、繊細さを全面に出して作られた作品かと。

そして勝手な憶測なのですが、本作は作者様が詰めきれなかった部分があるのかな、と感じました。あと一割、この作者様なら更に練り上げる余地があるのではないかと。
そして機会があれば紙で読みたいです(しつこい)

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