概要
年上彼女に独占されたい僕の話
【抜粋】
「このブレスレット、きれいだね」
僕らは今、モザイク坂のアクセサリーショップを物色していた。
やっと休みが取れたのに、デートの今日は途中からあいにくの雨だ。
先日彼女にプレゼントした黒革のサンダルが濡れそぼっている。
由希が雨に当たらぬよう彼女の肩を抱いて、僕は手短なカフェに逃げ込んだ。
「面白い。見て」と、滑稽な顔をした人形を指さして笑っていた。
こんなオモチャでも僕よりは彼女の機嫌を取ることが上手なのだから参ってしまう。
最近、出張が多く、僕はちっとも彼女をかまってやれなかった。
付き合い始めてそれほど間がなかったから、常に会いたい気持ちはあったし、離れている間のつらさも強かった。
でもそれは、もしかしたら、僕だけだったのかもしれない。
【表紙】
「このブレスレット、きれいだね」
僕らは今、モザイク坂のアクセサリーショップを物色していた。
やっと休みが取れたのに、デートの今日は途中からあいにくの雨だ。
先日彼女にプレゼントした黒革のサンダルが濡れそぼっている。
由希が雨に当たらぬよう彼女の肩を抱いて、僕は手短なカフェに逃げ込んだ。
「面白い。見て」と、滑稽な顔をした人形を指さして笑っていた。
こんなオモチャでも僕よりは彼女の機嫌を取ることが上手なのだから参ってしまう。
最近、出張が多く、僕はちっとも彼女をかまってやれなかった。
付き合い始めてそれほど間がなかったから、常に会いたい気持ちはあったし、離れている間のつらさも強かった。
でもそれは、もしかしたら、僕だけだったのかもしれない。
【表紙】
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