第2話:F4
暗い廊下をスマホの明かりで照らしながら歩く。
消毒液のような匂いが鼻に染みる。ここは四階。さっさと階段を見つけて、一階の出口へ向かおう。
僕は壁にかかった病院の案内地図で階段の位置を確認した。この廊下を真っ直ぐ進み、1つ目の角を曲がると、ナースステーションがある。そのすぐ近くに階段があるらしい。
その通りに進み、ナースステーションに出た。階段に向かおうとしたその時、何処からか歌声が聴こえてくる。
「ハッピーバースディ、トゥ、ユー♪」
子供の声だ。さっきの地図を参照すると、声のする方向には、手術室がある。最初いた病室で聞いた、「幽霊」とやらの話を思い出す。
さて、私をここに連れ去った人間、複数人居るかもしれないが、そいつは何を考えているのだか。恐らく、この歌声も録音か何かだろう。気が狂った人間の仕業であることに間違いは無い。
僕は、バースディソングを歌う声を無視し、階段を降りた。一階まで一気に降りよう。
廃病院 @leftright
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