第5話 ご褒美は凶暴ギャップ萌え女
「ほらよ大佐、設計図だ」
ポイッとガルが髭軍服にUSBメモリを放り投げた
「おお!?まさか本当に成功するとは!
さすがだな!戸塚殿!」
「そんな成功率が低い任務だったんですか!?」
「いや、、それは、まぁ、、」
気まずそうにする髭
「ふざ!ふざけんな!
オレは死にたくない!
死にたくないし!死ぬ思いした報酬はなんかあんのか!」
現金なものである、成功したらすぐにご褒美のお話だ
「美味い飯奢ってやるからよ、あと酒」
「なんだそれ!やだ!そんなの自分で買えるもん!」
「では金銭でよろしいか?戸塚殿?」
「、、その金使う自由な時間あるん?」
「あんまない、、」
「ならやだ!」
「ではどうすれば、、」
「おい、あんま大佐こまらせんなよぉ、旦那様
じゃ、俺は疲れたからねるぜ、ふぁぁ」
あくびをしながら退室しようとするガル
「、、女」
「なんですと?」
「おおお、女が欲しい!んだな!?」
「なるほど、英雄色を好むというやつですな」
はっはっはっと髭軍服は笑う
「はぁ?クソすけべ童貞やろーが、、キモッ
じゃ、俺は寝る」
ガルが呆れ顔で出て行こうとする
「待てよガル、おまえが相手しろ、、」
「は?」
「大佐!オレの報酬はガルで!それなら協力してもいいよ!」
「おぉ!そんなものでよいのですかな!
どうぞどうぞ!ご自由に!
なんなら少尉も喜ぶことでしょう!
なぜなら!」
「大佐!言ったらぶっ殺す!」
「おお、、ではごゆっくり〜」
大佐は手を振りながら奥の部屋に消えていった
「、、テメェ、ホンキかよ?」
「あぁ、、もちのロンだ、、」
ガクガク震えながらガルのことを見る
オッパイすんごい
「いいぜ、、相手してやるよ、きな」
マジかよ!?
オレはガルの後ろについて部屋の外に出た
潜水艦のような狭い廊下を歩いていく
「ここってなんなの?潜水艦?」
「よくわかったな、軍の潜水艦の中だ」
「へー」
狭い廊下を進んでいくと丸みを帯びた扉の前でガルが止まった
「ここが俺の部屋だ、入れよ」
「おじゃましまーす」
扉を開けてくれたので、中に入る
小さい部屋だった
シングルベッドに小さい机
棚が一つ、扉がもう一つ付いていた
「、、シャワー、浴びてくるからよ、、」
「うん、、」
赤い顔でガルが宣言する
そして、もう一つの扉の先に消えていった
♢
少しすると、タオルを頭に乗せてゴシゴシとしながらガルが出てくる
上はさっきまで着ていたタンクトップと同じような服だが、
下はデニム短パンからスポーティな部屋着っぽい短パンに変わっていた
湯上がり美人だ、ホクホクしている
「エロい目でみやがって、、」
「ごめん、、」
「おまえも入ってこいよ、、」
「うん、、」
シャワールームに入ると、そこはビジネスホテルの風呂場のような部屋だった
トイレと湯船が同じ空間に配置されている
ホテルと違うのは、洗面台も便座も銀色で無骨なところだろうか
オレはそそくさとシャワーを浴びてタオルだけ腰に巻いて外に出た
「、、なんだよ、その格好
やる気満々かよ、、」
ベッドに腰掛けたガルがオレを見てそういう
「そうだよ!死にかけたんだから!童貞くらい捨てさせてよ!」
開き直って残念なセリフを吐く
「だっせ」
「う!うう!うるさい!」
ガルの肩を掴んで押し倒す
「きゃ!?」
「、、きゃ?」
「言ってない、、」
「キャって言った?」
「言ってない、、」
「き、キスするぞ、、」
「ん、、」
目を瞑るガル
え、かわいいじゃん
ちゅむ、っと優しくキスをする
そしてすぐ離れる
「へ、、童貞臭いキスだぜ」
ニヤけ面でバカにしてくる
イラ
なんだこいつ
グイっ!
「あっ!?おまえ!」
ガルのタンクトップを上にずり上げ、ご立派様を堪能することにした
これはすんごい
「やめろ!」
なんか抵抗してるが無視だ
♢
「それじゃ、、卒業させていただきます、、」
「キモ、、その歳で童貞とかよ、、」
「その歳でとか言うな!」
「ぐっ!?」
オレは力いっぱいガルを蹂躙し、、
「え?」
ガルは目に涙を溜めていた
「え?え?」
「童貞はセックスが下手だな、、」
「もしかして、、ガル、、痛いの?」
なんだか赤いものが、、
「うるせぇ、痛くなんてねぇ、、」
オレのことを睨みつけるガル
無性に愛おしくなる
「ガ、、アイリ、、」
「なっ!?そんな呼び方すんな!」
アイリと呼んだ途端真っ赤になる凶暴女
「可愛いよ、、アイリ、、」
「な!?な!?んむっ!?」
オレは夢中になって、オレのパートナーを味わうことにした
♢
「なんなんだてめぇ、、童貞のくせに、、」
「ごめん、、でもアイリも処女だったじゃん」
「うっせぇよ!」
ゴンゴン
頭を叩かれる
「痛いよ!力加減どうなってんだ!」
「おまえがまた変な呼び方すっからだろ!」
「アイリはアイリだろ!オレの嫁さんなんだからイイだろ!別に!」
「嫁!?なんだおまえ!」
「アイリこそなんだ!さんざん旦那様とかからかってきたくせに!」
「それは、、おまえ、、照れ臭くってつい、、」
「は?、、ツンデレか?」
「ちげーわ!」
「てか、ツンデレわかるんだ?へー」
「だ、だったらなんだよ、、」
「いや、アイリのこと気に入った」
「ふ、ふざけんな、、
そもそも俺はおまえの理想の女だって、魔法で証明されてんだ、、クソが、、」
「そういえばそうなんだっけ?
なるほど、この凶暴オッパイ女がオレの理想なのか、、」
賢者モードだからか強気なことを言ってアイリを観察する
「てめぇ!凶暴オッパイ女だと!ふざけんな!」
また殴ろうとしてくるアイリ
「ごめん!ごめんよアイリ!ごめんアイリ!」
「、、おまえ」
アイリと連呼すると赤くなって大人しくなる
これは便利だ
「ふ、2人っきりのときだけにしろ、、」
「なにが?」
「アイリって呼ぶの、、」
「お、おぉ、、」
赤くなって目を逸らす凶暴女
これがギャップ萌え、、
「なんだよ、ジッと見て、、」
「可愛いな、と思って、、」
「っ!?
そういうのも2人っきりのときだけにしろよな!」
「わかった、そうするね、アイリ」
「外ではガルだ」
「わかったわかったアイリ」
「こ、こいつ、、」
「もう一回していい?」
「は?おい!」
オレはアイリを押し倒し、もう一度ご褒美をもらうことにした
命をかけたのだ、これくらいいだろう
こうして、オレはわけもわからず連れてこられた異世界で
スパイとしての人生をはじめることになった
前途多難すぎるが、
目の前のご褒美が相棒のうちは、きっと飽きることはないだろう
どこでもドア持ってるのに拉致られてスパイをやらされるオレは金髪凶暴女から逃げれない 真心 糸 @magocoro_ito
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